正直に嫉妬するしかない ※3の続き 部活終了後。 二人きりになった部室。 ソファに座る宍戸と目が合った。 来い、来い。 手招くジェスチャーが繰り返される。 楽しさが隠しきれない口元。 釣り目のふちがほんのり赤いような気さえして。 鳳は着替えの手を止めて宍戸にがばりと飛びついた。 ぎゅう、としがみつくように抱きしめると、見上げた宍戸は満足げな笑みを浮かべていた。 銀の髪がふわりとやさしく梳かれ始める。 鳳は心地好くなり、指先にまどろみを覚えゆっくり瞳を閉じた。 のだが。 「――いった、いたたたた!痛い、宍戸さん、イタイっ!」 ぐいぐい髪を引っ張られる。 「うわわ、わ、な、なに、え?何です?!」 かと思えば、くしゃくしゃと滅茶苦茶にかき混ぜる。 最後にぎゅっと頬をつねられて。 「お前は俺の」 鳳はキョトンとして、かぁっと頬を染めて、ムッとした。 俺だって。 膝枕より、もっともっと、すごいことしてもらいます。 ジロー先輩よりも! 「ふうん。何すりゃいいんだよ?」 「…宍戸センパイ、可愛い恋人の抱き枕になって?」 End. 前 次 Text | Top |