◇短編 | ナノ



愛が生まれた日 岳人編

暑い………。
マジ死ぬ。
さすがの俺もこの炎天下にボール追っかけて飛んだりできねーよ。

なのにさぁ、何やってんの?
おまえら。

ていうか鳳か。
こんな日の宍戸にじゃれつくチャレンジャーはテメェしかいないよな。
俺が日陰になります!とかぬかして宍戸の背中にべったり…。
あれじゃ逆に暑いっつーの。

あぁほら、見ろよ。
宍戸の眉間にシワ寄ってきたぜ〜。
怒り爆発5秒前だな、これは。
宍戸は暑いのにべたべたされんの嫌いなんだよ。
知ってんだろ?

はい、3秒前〜。
あいつ今日はもう口聞いてもらえないな。

2秒前〜。
なのにくっつきたがるおまえがバカだったんだぜ。

1秒前。
…ま、かわいそーだからちょっとは構ってやるか。

ゼ――、


ん?

あっれー?!
なになに?宍戸怒ってないじゃん!
え、今何が起きたの??
なんか鳳が囁いてたのは遠目に見えたけど……。




その後すぐ、宍戸が鳳から離れたのを(逆か?)確認してヤツを問い詰めたらあっさりと白状した。

え?さっき宍戸さんになんて言ったのか、ですか?別に大したことじゃないですけど、とか前置きして。


あとでパピコ半分こしましょう。


だって……。

あ、もうどっか行っていいよ、鳳。
悪かったな、変なこと聞いて。

なぁ、おまえも暑さでおかしくなってたんだよな。
そうだろ?宍戸。


じゃなきゃこの暑いさなか、うだるようなこと聞かせてくれた鳳に八つ当たりすんぞ。




End.

鳳宍にウンザリながっくん。好きです。





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