02/09:責任日和。 午前中部活がありました。 引退後も頻繁に様子を見に来てくれた宍戸さんも、近頃は高等部進学の準備を理由に来てくれません。…さみしい。 そんな部活にやる気を見出だせない俺は、朝、二度寝するようになってしまってる。そのあと慌ただしいことになって困るのは分かっているのに。 なんだかジロー先輩の気持ち理解できるかも…癖になるな…。 再びベットに沈もうとしたその時、シャーッと仕切りのカーテンが開かれた。 「おはよう、長太郎君」 眩しい光に目をつむっている内に布団を剥がされてしまう。寒い! あれよというまに文字通り叩き起こされ(宍戸さん風に言うならば激痛かった)俺は普段、寮を出る時間よりもかなり余裕を持って玄関に立つことができた。 けれどあまり気分は良くない。 「いってきまーす…」 「おう。…ってなに突っ立ってんの?行けよ早く」 「…宍戸さん、こんな早く起きてなにすんの」 「別に?」 俺とは正反対に、とても清々しい表情。 なんか元気だなぁ。ちぇ。 拗ねた顔をして出て行こうとしない俺に耐えかねて、宍戸さんが笑い出した。 「ぶっさいくだなー。ほら機嫌直せよ」 無理。 とか思っていたら、突然のキス。…えっ!? 混乱のままに薄い舌が滑り込んでくる。深く短くキスが終わると、目の前に呆れたような赤い顔。 「どうしてくれんだ、この野郎…」 どつかれて部屋から追い出され、ようやく我に返り叫んだ。 「帰ってきたら責任取ります!」 タイミングよく二つ向こうのドアから出て来た日吉に不審な目を向けられたけど、気にしない! 前日 翌日 ちょ誕企画 | Text | Top |