02/22:送。 くたくたながらも寮に帰る足取りは軽くなる。 ドアを開ければ宍戸さんが「おかえり」って言ってくれるのが楽しみで。 階段を上ろうとしたところで跡部先輩と鉢合わせた。珍しいな。後ろに樺地がいない。 「俺様だって個人的な用事が山ほどあんだよ」 その手には「卒業式の答辞だ」そうです。 …宍戸さん達はもうすぐ卒業だもんなぁ。 寮を出て行くのは今月末だ。 「おまえだってリードもなしに放し飼いじゃねぇか。…たまにはご主人様も構ってやれよ。あいつも仕方ねえあまのじゃくだからな」 じゃあな。気がつくと跡部先輩の部屋の前。 ドアの閉まる音を聞きながら複雑な気持ちになる。 そうだなぁ。リードはもう付いてない。自覚してる。 あとは期限切れ間近の小屋だけ。 あー。 やっぱり寂しいなぁー。 前日 翌日 ちょ誕企画 | Text | Top |