02/14:特別な日。 今日はすごかった。自由登校で現れた跡部先輩率いる男子テニス部3年生レギュラー陣にバレンタインチョコを渡そうと、学校中が大騒ぎだった。それに、俺達2年生も巻き込まれたわけですが…。 明日にはジロー先輩や向日先輩がいくつチョコレートを貰えたか聞きに来るだろう。 俺もぜひ宍戸さんに同じ質問をしたい。 今、両手に“勝利”の重みを感じるんです…! 「チョコの個数勝負、覚えてますよね?」 勝った方が命令を…とウキウキしながら続ける俺に、宍戸さんは無表情で接近してきた。 目の前に鋭い目つきで仁王立ちすると、俺の手からチョコレートの入った紙袋を奪い、玄関の隅まで置きに行った。 宍戸さんのチョコが詰まった紙袋もそこに放置されている。あ、やっぱり大量…というか、数えないの? 宍戸さんは俺を床に座らせて、肩を押し倒すと跨がってきた。 昨夜背中にしがみついてきた指がするりとネクタイをほどく。 「宍戸さん?何をす」 「…やっぱ疲れたわ」 「えっと、それなら休みま」 「す…っげぇ、疲れた」 「すみません。昨日、俺が何回もし」 「長太郎。激疲れたんだよ、俺は」 この会話後、すごく疲れているらしい宍戸さんになぜか襲われました。 バレンタイン?誕生日?どっちでもいいけど、俺は宍戸さんに包まれて最高に幸せです。 今日生まれて良かった。 チョコ勝負の結果は明日に延期。 前日 翌日 ちょ誕企画 | Text | Top |