◇sumata | ナノ

しんぱいしないで。 5


「もっと気持ちよくしてあげる…」
「へ…?――あっ!く、ちっ…ダメ、だってっ!あ、ふぁっ、ああっ」

顔を近づけると、宍戸さんの先端にキスするようにちゅっと吸い上げる。扱いていた指先は根元の方へ持っていき、揉みこむように動かした。

「あぁ、ん…っ…や、やめ…汚いっ、から…!」
「宍戸さんの身体はキレイですよ。…俺、もっと舐めたい、です…」

ぱくんと宍戸さんのものを口に含むと、上の方から息を飲む音がした。
構わず唇を窄めて、ゆっくりと口内に誘い込む。そして含めるだけ含むと、そのまま舌を這わせて、きつく締めつけながら抜いていく。
そうやって何度も出し入れを繰り返すと、宍戸さんはあられもない声を上げ始めた。

「あ、あっ!あぅ…あ、き、気持ちい…やだぁっ、おかしく、なるっ…」
「はぁっ…、一人でするより、良くないですか?」

宍戸さんは、床に敷いた俺のセーターの袖を握りしめ、震えながらコクコクと頷く。
せっかく一度泣きやんだのに、気がついたら目尻からまた雫がこぼれている。
それを見て、俺は思わずほくそ笑んだ。

「宍戸さん、上も下も泣いちゃったね」
「え…?」

意味が分かっていないのか、宍戸さんはぴくぴく怯えるだけだった。
…俺、何言ってるんだろ。宍戸さんが恥ずかしがるのが可愛いからって、やらしいDVDの見すぎだと思われてしまう。

「そろそろ、イきそう…?」
「…う、ん」

宍戸さんもだんだん素直になってきたし、ギリギリかな。
けれど、俺はイきそうなものから手を離して宍戸さんの両脚を持ち上げる。
当然、宍戸さんは辛くて懇願するような目で俺を見た。

「ちょ、長太郎…さわ、触って、くれよ…」

ピンと張りつめ、先走りでとろとろな宍戸さんのもの。
太ももなんかも少し濡れてたけれど、少し視線を下げると、くぼみに沿って先走りが垂れていった。そこから先は、この態勢では隠れたまま。

「あ、ちょっ、ちょうたろ…っ」

抗議の声を無視して、開かせた宍戸さんの脚を胸に付くくらいまで押しつける。
ようやく見えた。やわらかそうなお尻の奥で、濡れてひくつく穴が。

「宍戸さん…こんなとこまで濡らしちゃったんだ」
「っし、かたないじゃん…っ!」
「…もうイきたいですか?」
「さっきから、そう、言ってんだろっ」

宍戸さんは俺を睨むけど、潤んだ目では可愛いばかり。
予想していた答えに、俺は「じゃあ」と宍戸さんを見つめ返した。

「お尻、舐めてもいいですか?」
「は!?…え、い、いやだっ!」

顔を青くする宍戸さんは、怯えたように両脚を閉じようとしてくる。
俺は咄嗟に内側から開き返して、さらに力を入れて押さえつけた。

「前も触るし、指とか舌とか、入れないですから」
「し、…や、やだっ!!汚ねぇもんっ」
「だから、宍戸さんの身体はキレイです。それに一回俺の挿れたじゃないですか」
「ち、ちんことケツは…男同士だから、仕方ないから、もういいけど…口は絶対ダメだっ!」
「俺はダメじゃないです。それに…初めての時できなかったから舐めたいです、俺…」

宍戸さんはこれ以上ないってくらい顔を真っ赤にして、硬直している。
それでも、先走りでぐちゃぐちゃなものは苦しそうに震えていた。
膝裏に添えた手を片方だけそこへ戻すと、水音を響かせるように扱き始めた。

「…あっ…あ、あっ、ぁあっ」
「宍戸さん、もっと気持ち良くしてあげるから、脚持ってて。痛くしないよ」

やや強引に脚を持たせると、宍戸さんは困ったような、泣きそうな顔をしながらも俺の言葉に従った。
先端と根元を摩擦しながら裏筋を舌で刺激する。宍戸さんが喘ぎだしたところで、徐々に舐める位置を下げていく。

「んっ、うぅ……ちょ、長太郎…」

怯える宍戸さんの声がしたけれど、もう止まれないし、止まる気もなかった。
そっと蕾に舌を這わせると、ひぅっ、と呻く声がした。
それでもまた前への刺激を再開すると、俺がお尻を舐めようが何しようが、宍戸さんは甘い嬌声を響かせるだけだった。

「あっあ、ちょうたろ、ちょうたぁ、あぁ、ひぁっ!」

宍戸さんの声だけでもけっこうクるのに、舌先にある蕾がひくひくと窄まる感触がまたやばい。
入れないなんて言ったのに、疼くそこに誘われるように、つぷっと奥に差し込んでしまった。

「ふあぁっ!ひっ、う…ちょ、ちょうたろ、嘘つきっ…!」
「すげ。宍戸さん、見えないのに入ったって分かるんですね」
「…っ、や、あぁっ…ぬるぬる、するっ…」

くちゅくちゅと唾液を送りこむように舌を差し入れて、両手も勃起した宍戸さんのものを追い込むように動かした。擦りあげるたび、じゅぷっという卑猥な音が響いた。

「長太郎、ちょうたろっ…!やばっ、おれっ…イ、く……あああっ!」

吐精する直前に口を離し、飛び出る精液を手のひらで受け止めた。
さらに射精したばかりのものを擦り続けると、絞り出されるように少量の精液がぴゅるっと飛び出した。
はぁはぁと胸で呼吸する宍戸さんは、壮絶にエロかった。脚を抱えさせているから、イく時の表情も、飛び出す精液も全部見えて、いい眺めだった。

「宍戸さん。たくさん出たね」
「はぁっ、はぁっ…ちょ、たろ…っはぁ、…」
「俺、挿れたくて、ちょっとやばかった…」

虚ろな目をする宍戸さんが愛しくて、俺は宙に浮くふくらはぎにキスをした。
それから自分のズボンを寛げると、宍戸さんの痴態ですっかり勃ち上がった自身を取り出して、数回扱いた。そのまま宍戸さんの身体に覆いかぶさり、達したばかりの宍戸さんのものに擦り付けていく。

「あっ、長太、郎、ちょ、と待って…っ」
「宍戸さん、も一回、俺と出して」
「やっ、あ、で、出ない」

脚を閉じようとする宍戸さんをなだめつつ、俺は手のひらに吐きだされた宍戸さんの精液を、裏筋や、脚の付け根、太ももへと塗りつけていく。
焦らした甲斐あってか、宍戸さんの精液は十分な量だった。本当はローションを使うべきなんだけど。
本人に持たせていた宍戸さんの両脚を受け取ると、性器同士を密着させたまま、ぴたりと挟むように閉じた。

「長太郎…、何して…」
「じっとしてて下さいね」

左腕で脚を抱えると、圧し掛かるようにして、右手を宍戸さんの脇につく。
そして、ゆっくりと腰を引いた。

「ん…あ…っ」

抜けそうなところで、もう一度宍戸さんの太ももに押し込むと、ぬち、と音を立てて、入っていった。
裏筋が擦れあって、気持ちいい。それから、精液でぐちょぐちょな太ももに圧迫されるのも予想以上に気持ち良かった。
毎日かなりの運動量をこなしている宍戸さんの太ももはどんなかんじなんだろう。そう思っていたけど、全体的に硬いわけでなく、擦り付けるところには内ももの柔らかさもあって…ほどよく引き締まった具合がまたアナルセックスと違って気持ち良かった。
宍戸さんが痛そうな顔をしていないか確認しながら、少しずつ律動を速めていく。

「や、何、これ…っ」

宍戸さんはまた息の上がり出した唇で、苦しそうにそう漏らした。

「こやって、素股で擦るから、素股っていうんです。…は、ぁ、」
「え、ぁ、あっ、あ」
「ん、ン…ほら、宍戸さん。まえ、気持ち良いでしょ?」

宍戸さんは喘ぎを抑えるように唇を何度も噛みしめていたけど、俺が動くたびに「あ」と口を開いてしまっていた。
イッてすぐに素股を始めたからか、宍戸さんは少しの刺激でも大げさに反応する。
宍戸さんの脇についた俺の右手が、震えた手に縋るように掴まれた。

「宍戸さん、きもち、い?」
「ふは、ちょ、うた…の、もっ、濡れてきた…っ、ふ、あっ」
「…だって、宍戸さんの太もも、いい締めつけなんですもん」

ぐっと差し込みながら擦り付けると「ぁあっ!」と可愛い嬌声。

「う…だって、勝手にちから、入る…」

そういうムラッとくる発言を、宍戸さんは無意識で言ってくるから困る。
もうちょっと長くしたいと思っていたのに、我慢の限界だ。

「宍戸さん、俺、イキたいです…っ」
「ん、んあっ、ちょうた、…れも、俺もっ…!」

二人分の体液にまみれた太ももがぐちゅぐちゅと音を立てる。

「…も、やばいっ…、宍戸さん、出るから、服、」
「ふぁ、ああっ、や、やぁ」

気持ち良くて俺も腰を動かすから、宍戸さんの震えも止まらない。
手をのばして勝手に宍戸さんの服を胸の上まで持ち上げると、ぐっと前屈みになった。
太ももの締め付けがますますきつくなる中、がくがくと腰を動かす。
宍戸さんは身体を大きく揺さぶられながら、口の端から唾液をこぼしていた。

「ちょうたろ、やっ、いや…あぁっ」
「あ…あっ…も、俺、やばいです…」
「う、ああ、長太郎、おれ、またいく、いくっ…あああぁっ!」
「く…っ」

一際高い宍戸さんの声と同時、俺にも覚えのある感覚が襲ってきた。
二人分の精液が宍戸さんのお腹や胸に飛散するのが視界に映るが、頭は快楽の絶頂とふわんとした浮遊感に包まれている。

「はっ、はぁっ…はぁっ…ししど、さ…」

見上げると、宍戸さんの頬にまで精液が。
倒れるように覆いかぶさると、俺はそれをぺろりと舐めとった。



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