HIDE & SEEK 「…8、9、10。よっしゃ探すで。浪速のインサイトとは俺のことや!」 ガチャ、バタン トタトタトタ… 「…ふふ。忍足先輩出て行っちゃいましたね」 「灯台もと暗しってやつだな。部室探さないで教室棟の方行っちまった。激ダサ」 「ソファの後ろにいても仕方ありませんし、トレーニングルームへ移動しませんか」 「そうだな。しばらくは高みの見物。移動はもう少し経ってからしようぜ」 「はい、宍戸さん」 >>トレーニングルーム 「にしても、かくれんぼなんて小学生以来だぜ」 「やってみたいだなんて、跡部先輩も幼心があるんですね。まぁ、俺達テニス部員200人を忍足先輩一人が見つけるのは規模的にどうかと思いますけど」 「たく、世間知らずの思いつきは突拍子もないな。俺達を巻き込みやがって」 「いいじゃないですか。俺は、宍戸さんとこうして二人きりになれたから、跡部先輩に感謝していますよ」 「ふん…」 「……」 「なに?」 「ね…、せっかく二人ですし…キスしたいな」 「してぇんなら腰の右手、離せよ」 「支えてるだけです」 「お見通しなんだよ。…やだってば、こんな場所で」 「ええー。ちょっとだけ」 「ちょっとって…ん…犬みたいなことすんなっ」 「犬みたい?どれのこと?これのこと?」 「やめ……あー、も…だから床痛えから…やめろ」 「じゃあ、痛くないように宍戸さんが上ってこと?」 「そういう意味じゃねぇんだよ」 「早くしないとみんな戻って来ちゃうから、ほら」 「落ち着かない」 「でも俺、もう我慢できないとこまできてる」 「っバカ、やめろって!…ぁ」 「ふふふ。かわい…」 「てめぇ」 …トタトタトタ コンコン ガチャ、 「お取り込み中すまんな、お二人さん。ええか?1時間だけやでーそれまでに終わらせといてやー。それだけ言うん忘れとったわ。ほな、お邪魔虫は退散〜」 バタン トタトタトタ… 「…………お、忍足先輩……気付いて……」 「…あんのクソメガネ大バカ野郎今すぐダセェ丸メガネ粉々に割ってやる!!!」 「あ、ちょ、し、宍戸さん、落ち着いて下さい…!」 「いっぺんシめなきゃ腹の虫が治まらねぇんだよ!!」 「あっ、待って」 「待ちやがれ忍足ー!」 バタン ボッ! ダダダダダダダダダダダ… 「うああ…生殺し状態なんですけど…」 End. 前 次 Text | Top |