◇会話文 | ナノ



おふろのじかん

―鳳家にお泊りの夜―


「ちょうたろ〜。風呂沸いたって。入ろうぜ」
「!…宍戸さんと…です、か…?」
「先入ってっからな」
「!!いっ、今すぐ行きます!(宍戸さんとお風呂宍戸さんとお風呂宍戸さんとお風呂…!)」



―バスルームにて―



「ししどさぁんっ」
「わ!こら、先にちゃんと身体洗えって!長太郎、おすわり!(風呂椅子に)」
「えー、宍戸さんとお風呂…。って、あれ?宍戸さんはもう洗っちゃったの?」
「うん」
「ええっ、早っ!(楽しみにしてたのに!)」
「おまえが遅いんだよ」


生着替えも見れませんでした。


「いい湯だな〜、長太郎んちの風呂でけーなぁ。すげえ気持ちいい」
「…俺は宍戸さんちのお風呂がいいです…」
「狭いじゃん」
「ですから、ほらっ。必然的に湯船で身体を寄せ合(バシャッ)宍戸さんが俺の膝の間に(バシャッ)」
「次似たようなこと言ったら風呂に沈めるぞ?いいな?」
「……はい(いつもしてるのに口で言うのはダメって…なんでですか?)」



―長太郎、大人しく身体を洗い始めます―

「…おい、長太郎」
「はい?」
「おまえそんなんで体洗ってるのかよ」
「え?…はい。スポンジですけど」
「ばっか。男ならこれだろ!」
「!?なんですかその硬そうなタオル!(怯)」
「……長太郎、背中がちゃんと洗えてねえな……」
「!…え?や、ハハ。最後に洗うつもりだったんですって。今自分で洗いますから平気ですよ、ハハ」
「相変わらず身体の固えのな…ま、いいや」
「…え…?」
「長太郎坊ちゃま、お背中流して差し上げますねー」
「げっ。ちょっ、いいです!いらないです!どうせそのタオルでしょ!?」
「勿論だ。これで洗っときゃたるんだ体にゃならねぇぜ(早速ゴシゴシ)」
「あたっ、し、宍戸さん、もっと優しく…痛、痛いです!」
「ああ?るっせーなー。これっぽっちで喚くんじゃねえよ」
「いや、ホントに痛いですってこれ…ッ」
「大丈夫だっつの。最初はそうかもしんねーけど、慣れたらだんだん気持ち良くなるから」
「…え?えっ!?そ、それってつまり…いった!ちょ、やっぱり痛いよっ!?」
「バーカ、分かってねえな。こういうのは案外強く擦られた方がいいんだよ」
「えっ!と、ということは…痛っ…こ、今夜からそのように…痛っ!宍戸さん、もっと力抜いてくれませんか…!」
「だーからだーいじょぶだって!絶対ガンガンやられた方がスッキリすっから!」
「えええっ!?ガン…ッ、や、やっていいんだ……あ、あのししどさ、痛、その、痛っ、ってことは、痛っ、もっと激しくした方がすっきりぃ痛たたたイタイっ!」
「だーもう!ちょっと黙ってろ!大丈夫だから安心しろって!俺が責任持ってキレイにしてやるからっ」
「!!も、ももももう結構です…!お願いしますから…!」
「ダーメだ。中途半端は良くねえんだぞ。ほら、座れって長太郎。おいっ、俺がお座りしろって言ってんだぞ!座れ長太郎!」



―翌日―



「宍戸さ…、背中ヒリヒリするよぉ…」
「ん?―うわ!真っ赤じゃん!!」
「痛い…真夏の日焼けより痛い…」
「も、もしかして、昨日の…風呂の…」
「(こくり)」
「……ス、スポンジのが長太郎に合ってたか、な?ははは…………ごめ……」
「(こくり)」




End.





Text | Top