◇中学生*高校生 | ナノ



明日の君を愛しましょう - その後

でも、それからしばらく経って、二人きりの部屋でいい雰囲気になったときに、ふと興味本位で夢の続きとやらをやってみた。二の腕にキスってやつを。
正直あの後どうなるのか気になってたんだよな。
服の上からのキスだったけど、長太郎は予想以上に驚いてくれた。

「し、宍戸さん…」

黙って見上げると、長太郎は顔を赤くして、うぐぐ、と何かを耐えてるみたいに俺を見る。

お。なに?なんかする気か?

夢の中の情景がぼんやり胸に浮かび上がる。
逡巡の後、長太郎は自分の唇に指をあてた。

「…そ、そういうことは、ココにして欲しいなぁ?…なんて」
「……」
「……」
「………クソヘタレだな」
「えっ?」

俺は「なんでもねぇ」と言って長太郎から身体を離した。

「あ、宍戸さ…」
「あぁ?なに?」
「……なんでもありません……」


それで終わりだ。

なんつーか。
夢の中の長太郎のがカッコよかった、なんて俺は少し後悔した。




End.





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