『美味しいか?』

「あぁ!」

『明日も作って持ってくる』

「え……悪ぃよそんなの」

『ボッスンのためなら屁とも思わない。大丈夫だ』

「〜〜っ
もう大好き!」

『俺も…っ』


「………っ余所でやれやああ!」




















夕方。
特に依頼もなく、付き合っているボッスンとスイッチのイチャつき(約1時間)を我慢して雑誌を読んでいたヒメコだったが、とうとう堪忍袋の緒が切れてしまった。


「何だよヒメコ」

「何だよじゃないねん!
黙って見とけばイチャイチャイチャイチャ!ええ加減にせぇよ!」


バサァッと雑誌が地に叩きつけられる。
相当我慢していたのだろう、顔が真っ赤だ。


『……すまない、ヒメコ』

「え?」

『ヒメコの気持ちも考えず俺は、』


しゅん、と


「え、ええねん!ええねんでスイッチ!アタシも言い過ぎたわ、ごめんな?」

『ヒメコ……!』


スイッチの表情は変わらないが、心なしか光が灯ったような柔らかい感じになった。

――まぁ、ボッスンはともかくスイッチにああ言われたら…しゃーないよな?うん。

ヒメコは自分を無理矢理だが納得させ、落ちた雑誌を拾い上げて読む作業を再開した。




が。




『ボッスン』

「ん?」

『ちゅー、して』

「ん、」



――小声にはなったけどやっぱうざい!!

それどころか先程の反省はどこに行ったのかと思うほどイチャつき度が増している。

――確かに、付き合ってる事はアタシもみんなも知ってるけど……

ヒメコははぁ、と溜め息をついた。
気付いたスイッチがボッスンとイチャつくのを止めてヒメコを見やる。
ヒメコも視線に気付いてスイッチを見ると……


「う゛っ」


小動物のようなうるうるとした真っ直ぐな瞳に思わずヒメコは変な声を出してしまった。

――だめだ言えない。

うざいなんて言えない。


「ん、どうしたスイッチ」

『え、あ……なんでもない』

「そっか、じゃあ、続き」

『うん、続き……』



――っアカン!!
公害や!こいつら一般市民の健康、生活をおびやかす公害や!色んな意味で!


「もう恥ずかしくて見てられへん!
何でアタシがこんな思いせなあかんの!?」

「え?なんかダメだった?」
「もうええわアホ!
アタシ帰る!
イチャイチャするなり結婚するなりしいやこのアホ共!」

「うん!」

『遠慮なく』





























「ヒメコの言った通り結婚しちゃおうか?」

『…あぁ、俺も…ボッスンと結婚、したい』



end.
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前サイトから持ってきました。

くえんてぃーなさま へ4600hitキリリク作品
公害バカップルなボッスイ(デレデレスイッチ)

でした。