図書館だより 2008年度
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2/22(日)

先日、病院(小児科)へ行った時、「いったいどんな漢字をあてるのだろう」と考え込むほど、待合室ではさまざまな子どもの名前が飛び交っていました。

自分も含め、最近の名前に違和感を覚える人は多いのではないかと思います。
そこで今回は、そんな名前について書いてみましょう。


図書館には「148」の番号で「名前の付け方」に関する本を置いています。
その中の『世界に通じる子どもの名前』1999年(148.3/カ)は、ユニークな名前が紹介しています。

例を挙げると、
 「土竜(どりゅう)」・・・アンドリューとして通用することができる。
 「天連紗(てれさ)」・・・テレサ(テレジア)として通用できる。

など、頭の固い自分にとってはかなり衝撃的!
ラテン語・ギリシア語・ヘブライ語に由来する名前が列挙しています。


しかし、慣れる慣れないの問題はさておいて、歴史を考えてみると名前は昔から変化するもの。
日本でも時代によってさまざまな流行がありました。

本来自称である「麻呂」の流行(平安時代)
本来官職名である「衛門(えもん)」「兵衛(ひょうえ:べえ)」の流行(室町時代以後)
本来男神の名前であった「彦」の流行、豊かさを願った名前「金」「銀」の流行など(江戸時代)

また、漢字の本家である中国でも、仏教が入ってきたときには「阿難」「羅?羅(らごら)」などの仏教関連の人名が流行しましたし、先頃までは人民解放軍の「軍」や毛沢東の「東」などの漢字を付けることが流行していました。


こうしてみると、今の名前も新たな価値観のもとに流行していることがわかります。
儒教に由来する道徳科目が遠い存在となった現在、人気のあった「仁」「義」「礼」「智」「信」の5字が使われなくなりつつあるのは、当然ともいえます。

名前の流行と時代背景を図書館でいろいろ調べてみるのも、興味深いテーマになるでしょう。
(園)

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