図書館だより 2008年度
図書館の現場から、毎日のトピックスや本の話題などを書き込んでいます!
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2/11(水)

当館に『ケータイ小説家』小学館/刊(910.2)という本が入ってきました。

著者である佐々木俊尚さんが、10人のケータイ小説家に行なったインタビューを基に、どんな思いで書いてきたのか、これからどうしていくのか、などが、それぞれ代表作の文章を引用しつつ綴られています。


これを読んで思い出したのが、有栖川先生のエッセイ「掌へのメッセージ」
以前もちらりとご紹介した『J−ミステリ倶楽部』で毎月綴られてきたショートエッセイの最後が、この「掌へのメッセージ」でした。

詳しい内容は割愛させていただきますが(このエッセイを含むJミス時代のショートエッセイはすべて、有栖川有栖エッセイ集『鏡の向こうに落ちてみよう』(914.6)に収録されています……)、
それまで、携帯電話の必要性を理解できなかったけれど、サイトを続け、自分が書いた文章がどこでどう読まれているのかなどを想像しているうちに、携帯に対する見方が変わってきた。
自分が書いたものが、皆さんのところまで飛んでいき、掌の中で読まれる。掌に包んで読まれるから、いつもより読者の近くまで届くような気がした。
街角で携帯に没頭している人も、もしかしたら大切な誰かからのメールなのかもしれない。そう思えるようになった。
というような、ほっこりと温かくなるエッセイでした。

「掌に届く、誰かからの大切なメッセージ」
そう考えると、無機物で、冷たい金属のカタマリである携帯も、どこか熱を持った温かいものに感じられます。

あなたにも、大切な誰かからのメッセージは届いていますか?
(★)

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