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この世界では禁忌として必ず触れてはいけないことがある。







──人体錬成







錬金術で人は甦らせてはいけない。ましてや一度死んだ人間は甦らせることなどできないのだ。
錬金術の基本は等価交換。命と等価交換できるモノなどこの世界にはない。あるいは伝説の代物『賢者の石』を捧げるか…。
しかし、姉弟は触れてはいけない禁忌を侵してしまった。両親を甦らせたいという希望と願いを胸に秘めて。
だけど人体錬成という過ちをしてはいけないと知ったときにはもうすでに遅かった。
失ったモノは大きく、一度は生きることすら諦めた。





だけど

人は変われる

前を見て

生きていくことが

出来ると…





それを教えてくれたのが皮肉にも軍だった。
だけど軍も大切なモノを奪った。一人しかいない肉親、『姉』を奪った。『姉』が国家錬金術師になんかならなければ、一人ぼっちにはならなかった。無理にでも止めればよかったんだと後悔の連続だった。







──そして物語は始まる











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