自分でお題を作ってみて会話文形式で詰合わせてみた





1.感触


「お前の髪ってサラサラしてて綺麗だな」
「身嗜みを整えるは紳士として基本中の基本。当然です」
「ふーん。わっ、すげぇ指通りいい。気持ちいいなー」
「………そうですね」

(貴方に触れられていると、とても)




2.直感


「貴方、私のこと好きなんでしょう」
「ぶーっ!!」
「ちょっと、いきなりお茶吹き出さないでくださいよ」
「げほげほっ………こんの野郎!!なに気色わりぃこと抜かしてんだよ!!」
「気色悪いって、本当のことではありませんか」
「…なにを根拠に言っていやがる」
「悪魔の勘ですかねぇ。こういう勘は、百発百中なもんで。あと、貴方は存外解りやすい」
「はっ…………自惚れてんじゃねーよ」

(ああ、くそ、否定出来ない)




3.感情


「人間はつとに面倒な生き物だ。不確かな心やら情に縋っては、人を信じようとする」
「反対に悪魔ってやつぁ、シンプルなもんだな。自分だけが信じられるってやつだろ」
「まぁね。ああ本当に、人間は面倒くさい。己の赴くままに行動すれば良いものを、本心を偽ったり隠したり……実に愚かで滑稽だ」
「人間たぁそういう生き物なんだよ。悪魔みてーにシンプルに生きられねぇから、もがきながら今を生きるんだ」
「それ故に、悪魔は人に惹かれるのかもしれませんねぇ…」
「お前が俺に惹かれるように、か?」
「ふははっ。私が貴方に抱く気持ちは、それ以上のもんですがね」
「お前にそんな気持ちを抱かせた俺って、マジすげぇな」

(俺もお前も、お互い様だ)




4.実感


「俺さぁ…本当にお前に愛されてんだな」
「何を今更」
「今更だからだよ。女に囁くような甘ったりぃ言葉をこんなジジィになった今でも言ってきたり、こんな傷だらけで老いてきた身体を未だに抱いたりしてきてさ」
「私は見てくれだけで貴方を選んだ訳ではありませんよ」
「そりゃ見てくれはおめぇの好みから外れてるにも程があんだろ。つーかまず俺は男だ、だからひしひしと、感じちまうんだよ」
「ほう……出会って約三十年、漸く解ってくださったようだ」
「そりゃあお前、未だにくそさっむい台詞を言われ続けたら否応なくなぁ……」
「はいはい。続きはベッドの上で、うんと聞いてあげますよ」

(もうずっと、貴方しか見えていない)




5.感謝


「私は貴方に出会えて、とても幸せだ」
「何だいきなり、どうした」
「貴方はどうですか?私と出会えて、幸せですか」
「……嫌だったら、今もお前の隣に立ってるわけねぇだろ」

(出会ってくれて、ありがとう)



……………


二人の口調が定まらない…


11.07.06




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