私たちは毎日遊び、金がなくなっては悪いことをして金を稼ぎ、そしてまた毎日遊び歩く。私たちは人間として堕落していった。毎日2人で酒を浴びるように飲み、狂ったように愛し合う。そんな生活を繰り返していた。シラフになるとふと考える。もう私たちに先はない。こんな関係はお互いのためにならない。それどころか、どんどん悪い方へ進んでいってる気がする。世界が私たちを置き去りにしてから随分時間が経ってしまった気がした。私は隣で寝ているゾロを置いて1人コンビニに行き、金を降ろす。その帰り際にでかいボストンバッグを買って家に戻った。部屋には酒の瓶や使用済みのゴムの残骸が散らかっている。灰皿には乗り切らないほどの灰殻。もうこんな生活が嫌になった。ゾロはまだ寝ている。タンスをあけ、自分の衣類を無造作にボストンバッグに詰め込む。ゾロはその音で目を覚ました。どこ行くんだよ、とまだ呂律のまわらない舌で怒鳴り、私の足を掴む。まだ酔いの冷めないゾロをボストンバッグで殴り、手を離させる。怒鳴っているゾロを尻目に私は家をでた。
携帯をコンビニのゴミ箱に捨てた。私は涙が止まらなかった。いつからこんな風になってしまったのだろう。このままだったら2人は本当に駄目になる。こんな生活が続くはずがない。こんなことをしていたらそのうち2人でムショ行きだ。ゾロとはもう一生会うことはないだろう。けれど私たちは確かに愛し合っていた。生まれ変わってもまたゾロに出会いたいと思う。次は普通に付き合って、普通の生活の中で愛を育み、死ぬまでそばにいたい。背中のまだ筋彫りの龍も、今は何の意味も無くなっていた。
2017/7/9
ああ…ゾロ好きの方すみません。全てフィクションです…。