「僕は信じてるよトレイン…鋭く刺す様な殺気を滾らせて、僕の所に来るとね……」


部屋の隅には、黒く大きな箱があった。
人が一人入りそうな、下に向かって細くなっている箱が。
中に入れてあった大量の薔薇から一輪摘み取ると、ぐしゃりと握り潰した。


「……あの忌々しい魔女と、人形娘の呪いを振り解いているとね……」


赤い花弁は箱の中に舞い落ちた。
赤の薔薇に囲まれ、まるで寝台で眠る様にして収められた美しい少女の身体に。

×
「#オリジナル」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -