After☆Story 7/9
「ねぇ楓斗くん!雅樹くんから連絡あった?」
「あ、あの件かな?雅樹からは絶対言わないだろうからって悠李からメールがきたよ。桜柚ちゃんと付き合うことになったって」
「二人共お鈍さんだから長かったよね〜」
「ん〜雅樹は鈍いって言うよりただ隠してただけだと僕は思うな〜。桜柚ちゃんのこと好きなんだろうなって薄々だけど感じてたし」
「え〜そうなの〜?!男の子って難しいね〜」
「あははっ!雅樹がわかりにくいだけだと思うよ!あ、でも悠李の方がわかりづらかったかも」
「そうだよ〜悠李くんはずるかった〜!きぃちゃんのことどう思ってるかはっきりわからなかったのに急に付き合い始めたって聞いた時はびっくりしたもん!」
「でも僕は嬉しかったな。この関係がこれからもずっと続いていくんだなって思ったから」
「そうだね〜!私も嬉しかった!きぃちゃんとさぁちゃんのパパからも頼まれてたし」
「え?!何を?!」
「保育園の時にね〜?二人を悲しませる男の子が近付かないように見張ってて欲しいって」
「えぇっ?!」
「私もね?きぃちゃんとさぁちゃんにはいつも笑ってて欲しかったし、私も守りたいって思ってたし。何よりそんな大切なことを任せてもらえるくらい私が二人のことを大好きだって伝わってるんだって思ったら嬉しくて…赤ちゃんの時の写真も貰っちゃったし…えへへ〜」
「あ、綾ちゃん…」
「……こんな私じゃイヤ…?」
「い、イヤじゃないよ!ちょっとびっくりしただけ!」
「…本当に…?」
「本当だよ!それにそんなにも友達を大切に出来るって凄いことだと思うし…!」
「ふふっ…やっぱり楓斗くんは優しいね〜!大好き〜!」
「…っ!不意打ちはずるいよ…綾ちゃん…」
「えへへ〜」
「で、でも悠李はともかくどうして雅樹は良かったの?桜柚ちゃんに酷いこと言ったりしてたのに…」
「えっとね〜初めて雅樹くんを見た時にね?本当に酷いことをしたり暴力振るったりはしないなって思ったの。…だってね、さぁちゃんを見る目が一瞬凄く優しく見えたから。でもあの事件の時は間違えちゃったのかなってちょっと後悔しちゃった…」
「大喧嘩しちゃった時だよね…?」
「…うん。次の日さぁちゃん目が少し腫れてたからいっぱい泣いたんだろうなって…。私が守ってあげられなかったんだって…」
「あれは綾ちゃんのせいなんかじゃないよ。そうなる運命だって決まってたんだと思うし、実際あの事件があったから僕達はもっと仲良くなれたんだと思うし」
「うん…そうなの。だから今は良かったなって思ってるよ。楓斗くんの格好良いところも見られたし!」
「え…そ、それは…」
「告白してくれた時も格好良かったもんね〜?」
「は、恥ずかしいからあれはもう忘れてください…」
「え〜!絶対忘れないよ〜!」