おかえし、したい!

※平和すぎる
※ただのバカップル




「鵺さん。大好きなの。お礼がしたいの」
「あっしは、その気持ちだけで十分でやんすよ」
「それだと……私の気が済まない…。私にできることは少ないけど、お礼がしたいの……何かない?」
「そうですねぇ、それじゃあ……あっしのこと、忘れないでいてくれますか?」
「ばか」
「えっ」
「私は、鵺さんに会ってから鵺さんのことしか考えてないの。鵺さんしかないの。何をしててもしてなくても鵺さんのことだけ。あなたを忘れてしまうなんて、死んでも無理な話なの。だからいちいちお願いされなくても私はあなたを忘れない。むしろそれを頼みたいのは私のほうだよ? ……って、あれ、鵺さんにお礼をするはずがどうして私がワガママまた言ってるの……。ごめんなさい鵺さん……」
「いいや、嬉しいざんすよ? 歩佳さんが謝るこたぁ何もありません」
「本当に?」
「本当に。あっしが信じられませんか?」
「ううん」
「でしょう? それで良いんでさ、歩佳さん」
「幸せすぎてどうしよう」
「そりゃあ、あっしの台詞ざんす。あなたに忘れないで貰える上に、あなたをずっと忘れないで想えるなんて……勿体ないぐらいざんすよ」
「もったいなくないわ」
「そうですかい?」
「私のこと、信じてくれないの?」
「……いーえ」
「でしょー。これ相思相愛ね」
「でやんすねー」
「私、鵺さんの子供なら産みたいもの」
「!?」
「雷でばちばちするのかなー」
「い、いや、あっしにも、流石に想像が……」
「試せば判るよ」
「ど、どういう流れざんしょ!? これ、えっ!?」
「で、どうやったら子供産めるの?」
「そりゃあ無いざんすよ、歩佳!」
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