高校1年のときに一目惚れして3年の年月を経てやっと付き合い始めた俺の恋人、莉央は世間一般でいう所謂ツンデレというやつだ。まあ本人にそれを言ったら怒られちゃうんだけどね。だけど俺はそんなところも含めて彼女が好きだ、愛してる!彼女も俺のことをもっともっと、愛するべきだよねえ。――まあそれはおいといて、今日は珍しくその彼女が俺の家に遊びに来ていて珍しくソファに座っている俺の隣におとなしく座っている。多少違和感を感じつつも俺としては嬉しいのでそれを利用して甘えてみる。

「ねえ莉央、膝枕してー」

彼女は俺のほうを向き何回かぱちぱちと目を瞬かせ、わかったというようにこくりとうなずいた。そのまま身体を俺の方に倒し…………ってあれ、なんで俺の脚に頭のせてるの?なんか違うよね?

「あの、莉央さん?なんかこれ違うよね………?」
「うるさい」

そういって彼女はこぶしを俺のあごに向かって突き上げた。手加減はしてたようだけどぐーはないだろ、ぐーは。少しじんじんと痛むあごをさすりながら彼女の顔を見るとほんのり頬が染まっていた。これでも彼女なりに甘えてくれているのだろうか。そう思うと頬が緩む。ついついにやけてしまうのは仕方ない、たとえ彼女に気持ち悪いノミ蟲を見るような目で見られても、だ。一気に気分が浮上し、彼女の痛んでいない綺麗なふわふわの髪に指を通し、頭を撫でてあげる。彼女はこれが好きみたいでいつもはぱっちりしている目を気持ちよさそうに細めて笑う。本当に猫みたいだなあと思った。気まぐれでマイペースなところもふわふわな髪も甘やかすとこうやって笑うとこも可愛すぎるよねホント食べちゃいたい。しばらく撫でているとすうすうと気持ちよさそうな寝息が聞こえてきた。――ああ、寝ちゃったのか。結局膝枕してもらえなかったなあ、残念。だけどこんな日も悪くないな。と思いつつ寝ている彼女の額にそっとキスを落とした。



 おやすみ

    マイキティ


(……い、ざや………)
(何この子そんな幸せそうな顔で俺の名前呼ぶなんてほんとどうしてくれようか!)


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テーマ「人外ファンタジー」
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