雨のち、曇りのち、晴れ | ナノ


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豪快に現れた3人は叫びながらその勢いのままその場を通り過ぎて行きまたジャングルの中へ消えていった後でまたノエル達のいる場所へ戻ってきた。


「なんだノエルもいたのか!・・・あー!!だめだぞノエル!!!そいつは俺がぶっ飛ばすんだ!!」
「・・・はいはい」


ノエルはMr.3につきつけていた刀を鞘に納める。その恐怖から解かれたMr.3は安心からか大きく息を吐き出しその場に膝をついた。


「はい、バトンタッチ」
「おう!」
「ちょとノエル!?」


パンッとルフィとハイタッチをするとノエルは先ほどからせんべいを食べながらお茶を飲んでたミス・ゴールデンウィークのところへ行きその横に腰かけた。


「紅茶とチョコレートはないの?」
「あるわよ。チョコは色んな味があるの、どうぞ」
「いただきます」
「紅茶のチョコ・・・紅茶が好きなのね。おいしい?」
「ええ、とっても」
「何しとんじゃお前はー!!!」


3人の声が揃った。まったりとしかも敵とくつろぎ始めるノエルに当然のことながら怒るがノエルはルフィがいるから大丈夫だと言って紅茶をすすっている。そんな彼女に怒りながらビビは命を預けていいのかと不安そうにしているがルフィが現れてからナミとゾロからは危機感など感じられない。それほど自分達の船長を信用しているのだろう。


「どうやら我々はなめられ切っているようだガネ。実に不愉快だ」
「頑張って、Mr.3」
「君もなにを敵とお茶なんかしてるんだガネ!!」


すっかりリラックスモードの彼女もまたお茶をすする。
Mr.3は一人気を取り直しルフィとの戦闘が始まった。他と同じようにキャンドルロックで足を封じられてしまうルフィだがそこから考えることが違うのがこの男。何を思ったのか巨人族のブロギーの手に刺されているナイフに腕を巻きつけるとそのまま勢いよく回転を始め、その勢いで足につけられた蝋を思い切りゾロ達が立たされている蝋の柱に打ち付けたのだ。


「な・・・・・・・・・」
「やったっ!!!ろうの柱が倒れ・・・」


そんな喜びもつかの間、倒れた柱の上からそのまま落ちてくるカボチャにナミとビビの悲鳴が上がった。そこへ現れたのがお茶をしていたはずのノエルだ。


「まったく・・・!」
「えっ!?」
(なっ!?こいついつの間に・・・!!)


突然頭上から聞こえたノエルの声に3人が上を見た時だった。自分達に向かって落ちていた巨大な蝋が綺麗に4等分され花のように開いたのだ。笑って見せるノエルの顔を見てほっと胸をなでおろすナミとビビ。ゾロは彼女が切った蝋をただじっと見つめていた。


「スッゲーなノエル!!で、お前ら何で逃げねェんだ?」
「動けないのよっ!!!!」
「・・・・・・?なんだ、そうなのか。でもお前ら柱壊せって言ったじゃねェか」
「状況を把握してから動きなさい」


相変わらずなルフィに苦笑いをしたノエルがまたゴールデンウィークのところへ戻ろうとした時だ。


「よくも私のキャンドルサービスを・・・!!許さんガネ!!!」


そう言って攻撃してくるMr.3に小さくため息をつきノエルは彼との距離を詰めた。


「懲りない人ねー」
「ッ・・・!」


また刀の切っ先が彼の喉元に向くがルフィに止められ大人しく刀をおろすノエルは当たり前のようにゴールデンウィークのところへ戻った。


「おかえりなさい」
「お茶とチョコレートどうもありがとう。とても美味しかったわ」
「どういたしまし・・・て・・・」


ぱたりと横に倒れるゴールデンウィーク。


「ごちそうさま」


彼女を気絶させた後にそう呟く。それからノエルはあるものを探すためにそこを離れ、再びジャングルの中へ歩き出した。





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