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 ナカロマII 01

リヴァイ班の皆と夕食を一緒にさせてもらって、準備の手伝いを出来なかった代わりに片付けはさせてもらった。


食後に今度の壁外調査やエレンの巨人化の詳細を話していたようなので、邪魔をしないように私は一人飲み物を淹れたり食器を洗ったりしていた。


片付けも一段落し、他に何かしておくことはないか聞こうと食堂にもう一度戻ると、ペトラさんが私の顔を見て思い出したように声を大きくした。



「ああ!
兵長、エマちゃんの寝るところどうしましょう!」



え?と目を見開いた私と、あ、という顔をしたリヴァイ班の面々。

掃除した部屋が足りないということだろうか。

当たり前かも知れない。
だって私自身ここに泊まることになるなんて思っていなかったから。

でも、それなら問題ない、と思った。

幸いこのお城には余るほど空き部屋があるし、潔癖症なわけでもない私は寝る前にでも軽く掃除をすれば充分だ。

毎日訓練と調整で大変だっただろう班員の皆さんに気を遣わせるのは憚られて、私も慌てて返事をした。


「あの、気にしないでください。
私は適当な空き部屋を掃除して休むので…!」


寝具も持って来てないけれど、何かくるまるものがあれば夜を越すくらいどうということはない。

さっきちらりと聞こえた会話ではエレンは地下室だそうだから、そちらの方が大変そうだと思った。


「…でも…」


私の返事を聞いても、まだペトラさんは心配そうにしていた。


心配を掛けないようにもう一度説明しようと思ったその時、不意に静かになった食堂にさっきまで黙っていたリヴァイの声が響いた。


「…俺の部屋の続き部屋に泊まればいい。
予備のベッドもあるだろう」

「え…?」


思わずそう漏らしてしまったのは私だったけど、他の人たちも同じ様に驚いた様子でリヴァイを見る。


続き部屋って、なに?


「どうせ俺はベッドを使わないから、俺の部屋で寝てもいい。
どっちも同じだ」


…!?
ちょっと…!


あまりにも普通に同じ部屋で寝ることを提案されて、思わず言葉を失ってしまった。
慌ててその表情を探るけどその瞳はいつも通り感情を表に出していない。


えっと…リヴァイ、どういうつもり?

班員の人たちに変に思われてもいいの…?


この場をどう切り抜けるか考えていると、エルドさんが至って真面目にそれに答えた。


「そうですね。
寝具も余分がないからそれが一番いい」


そう言うエルドさんに目配せをされたようなペトラさん達が、少し驚きながらもそれに続いて同意した。

…エレンはまだ目を丸くしたまま何も言えないみたいだったけど。


「ああ、それがいい」

「…それだと安心です!」

「最近は夜になるとかなり冷え込むからな」



え…、皆さんそんな感じなの?

班員の面々は私たち二人の関係をどう思っているのかふと疑問に思った。

エルヴィンの親戚というだけでリヴァイとも軽く話すような私は、失礼に見えていないだろうか。
昼食に誘ったり、リヴァイによく話しかけてしまったりと、もしかしたら私の気持は見ていて周りにもバレていたのかもしれないとようやく気付く。

リヴァイのことが好きだとバレているのか、それともただの仲が良い親戚同然の関係だと思われているのか。
何て反応すればいいんだろう。

リヴァイがどういうつもりなのかが分かれば私も形振りを決められるのに、と皆と会話するリヴァイを盗み見るけど、いつも通りの何食わぬ顔でそこからは何の情報も得られない。

ここは普通に頷くべきなのかと内心かなり戸惑った。

皆の賛成意見に言葉を失っていると、リヴァイが声を掛けてきた。


「…お前はどうしたいんだ、エマ」


てっきり皆が驚いたまま変な空気になると思って、他の部屋で休もうとしていたのに。

なんだか私以外の皆が同調しているこの雰囲気では断ることの方がいけないことに思えた。


…さすがに、リヴァイのベッドを占領して、同じ部屋で寝るというのは気が引けるから…。


「え、っと…じゃあ、その続き部屋っていうところをお借りします」



    


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