ナカロマ 36

部屋を出て、廊下を夢心地で進む。

リヴァイ。

ダミアンが、私を推薦してくれてたよ。
分隊長に。
…欠員した補充班員として。

彼女はエルヴィンにも書類は提出されていると言っていたけど、兵士長のあなたには?
エルヴィンに出されたのは変更申請済みのもの、と言っていたからきっと変更許可を出したのはまた違う人なのだろう。

ということは、きっとまだ、リヴァイもエルヴィンも知らない。
私が、外に行けることを知らない。

訓練に参加する希望を出しておいてよかった、と思う。
周りの人たちから認めてもらえれば、リヴァイから戦力外と思われている私でも壁外へ行ける。
なんでもっと早くそうしなかったんだろう。

あなたは認めてくれないかもしれないけど、怒られても構わない。
一応は調査兵団の一員なのに壁の中で自分だけ壁の中で安全になんて過ごせない。
命を懸けて戦いに出ていく人たちを、ただ無事を祈りながら待っているだけなんて出来ない。

兵団本部の正面入り口から出ると、外はもう暗くなり始めていた。

会いたい。
どれくらい会えてないんだろう。

怒られるかも知れないけど、少なくともこの調査兵団内で私の実力を認めてくれる人はいたんだと、伝えたい。

−−−本部横の、宿舎。
顔を上げると、二階の一番端の部屋から明かりが漏れているのが見えた。

…リヴァイ。
もしかして、部屋にいる?

警備員がいる、という彼の言葉も忘れて宿舎に向かって歩きだそうとしたとき、後ろから呼び止められた。

「あ、きみ、エマ・ミョウジかな?」



  


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