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 ナカロマ 22

「ご馳走様でした、美味しかった!」

食事を終え、ぽつぽつと灯りがともる廊下を静かに並んで歩く。

「そうか」

体もかなり温まった。
リヴァイにはおかわりを強要されそうになったが、私には充分な量だった。

石柱が蝋燭の灯りに浮かび上がる。

彼の部屋はすぐそこだ。
出来るだけ、ゆっくり歩く。

心なしか、彼も私の歩調に合わせてくれているような気がした。
最近の彼の雰囲気は(顔に似合わず)とても穏やかだな、と思う。
だけど、以前の彼に比べると貫禄のようなものも感じるようになった。
不意に資料室で読んだ彼についての記述を思い出した。
調査兵団の主力であり、この兵団全ての兵士を束ねる存在である兵士長。

それって、どんなに大変な責務なんだろう。
何事にも動じないような彼の雰囲気は部下からするとかなり頼もしいだろうな。
…壁外での彼は、どんな感じなんだろう。

想像の中で、彼のケープが風になびく。
その姿が立つのは、私がまだ見た事もない見渡す限りの草原だ。

「…リヴァイ」

「…ん?」

裏からのサポートにやりがいを感じるのは確かだ。

「壁外調査、もうすぐだね」

「……ああ」

だけど、皆に…リヴァイに、ついていきたい。
その気持ちは変わらない。

「…気を付けてね」

ゆっくり歩いたはずなのに、すぐに分かれ道まで着いてしまった。
自然と足を止める。

「…ああ、心配するな」

静かに、彼は答えた。
リヴァイはきっと、私の言いたいことを分かっている。
私が壁外調査に参加したいってことを。

それなのに何も言ってくれない。
はっきり言えない私も私だけど…なんか、ずるい。

「エマ…今日はしっかり寝ろよ」

うっ。
仕事中に寝てしまったところをばっちり見られていては反論も出来ない。
寝れるかなんて分からないが、頑張って寝てみるしかない。

「寝るよ、大丈夫。おやすみなさい」

眠気を誘うという紅茶でも飲もうかな。
そんな事を考えながら自分の宿舎へと続く廊下へ歩き出そうとした。

「一人で寝れねぇんなら…」

え?

「一緒に寝るか?」



  


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