1000hit*初々しい恋 | ナノ

ずるいから好きです



「那美すまん、今週の日曜練習試合が入った」

「え」

「やからデートはまた今度にしてくれん?」

1ヶ月前から楽しみにしていたデート
雅治の部活はめちゃくちゃ忙しいからなかなかデートなんてできなくて
けどこの日なら空いてるって言われたからそれはもう楽しみにしていた
現に今私が見ている雑誌のページは一緒に行こうと言っていたデートスポットの特集ページ

「楽しみにしてたのに…」

当然、私の機嫌は悪くなる
わかりやすく、雅治からぷいっと顔を背けてみたりした

「那美、機嫌直しんしゃい。部活じゃけぇ、仕方ないじゃろ?」

「…だって前のデートもそれでなくなった」
「悪いの」

雅治は私の頭を優しく撫でる

「…こんなのじゃ許さないんだから」

ぶっきらぼうに私は言った
雅治の方なんて意地でも向かないんだから

「ほう、じゃあ…」

雅治が私の顔に手をかけて無理矢理自分の方へ向けさせた
私の目の前にはにやりと笑う雅治の顔

「これなら許してくれるか?」

近づいてくる雅治の顔に思わず目を閉じれば
雅治の唇が優しく私の唇に触れた

「どうじゃ、許してくれるか?」

「…ずるい」

「何とでもいいんしゃい」

それからもう一度すまん、と謝ると雅治は私を強く抱きしめた
どんなに忙しくてデートができなくても
その分目一杯の愛を注いでくれる、雅治のそんなところが大好きだ


ずるいから好きです







なんと恥ずかしい内容www
もっとかっこいい仁王が書きたい(´_`)


そして何気に私は初めてのあとがきです!!
読んでくださりありがとうございました

荊姫


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