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紳士と皇帝と悪魔との朝。

「ふぁ…」

昨日少し遅くまで起きていたせいか自然と欠伸が出てくる
これは1時間目はおやすみタイムだな−

「貴様、何だその頭髪は!?たるんどる!!」

校門から怒声が聞こえる
真田くんだな
柳生くんもいるみたい
あの2人は風紀委員だから服装頭髪検査か…

「おはよう、真田くん、柳生くん」

「む、椎名か。おはよう」

「おはようございます、椎名さん」

「朝から大変だね。朝練は?」

「私達だけ早く抜けさせてもらったんですよ」

「検査があるからな。ぬ、椎名、スカート丈が短いぞ」

「う…」

バレた
けど直したくないなー
似合わないんだよね

「真田くん見逃して?」

「駄目に決まっとるだろう!!」

真田くんの迫力に渋々丈を直す
膝上だったスカートを膝丈くらいにする
似合ってないよね

「膝丈の方が女性らしくて椎名さんにお似合いですよ」

柳生くんは優しく微笑んだ

「そうかな?」

「ええ」

なんか一気に気分がよくなった私は単純だと思う
さすが柳生くん紳士だな

その後少し2人と話してから教室へ向かう
靴箱のところでちょうど朝練を終えた赤也と遭遇した

「未緒せんぱーい、おはようッス」

「おはよう赤也。みんなは?」

「先輩たちは先教室行っちゃったんスよ。俺は片付けしてたんで」

「そっか、偉いね」

「2年が当番だったんスよー。めんどくせ…けどおかげで朝から先輩と会えたからラッキーッスね!!」

キラキラした笑顔でそう言う赤也は本当に可愛いと思う
赤也と同い年の従兄弟がいるけど
こんな笑顔はしないな
いや、あの子はあの子で赤也とはまた違う可愛さがあるんだよ!!
ツンデレですごい可愛いんだよ!!

「先輩?」

黙り込んでた私を不思議そうに見る赤也

「あ、ごめんね。ちょっと悶え…考え事してた」

「?あ、教室着いちゃったッスね。じゃあ」

「うん、じゃあね」

可愛い可愛い赤也と別れて
私も自分の教室へ向かった


 


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