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ピアスの心中。



夕飯は光がお腹が空いて待てないってことで宅配ピザ
久々に食べるピザは意外と美味しくて光も私もなかなかに満足した
今は二人でゲーム大会
あの有名なキャラクターの車のやつ
かれこれ2時間はやってる
時刻は11時過ぎ

「未緒弱すぎやろ」

「う、うるさいな、手加減してるんだよ」

さっきから私は負け続け
ゲームは苦手だ
前に学校で仁王くんや丸井くんたちとやったときもボロボロだったな
確かあの時は赤也が異様に強くてびっくりした
丸井くんがすごい悔しがってたなぁ

「ふふっ」

思い出して思わず笑ってしまう

「何いきなり笑っとんねん。キモいわ」

「キモっ…前に友達とやったのを思い出してただけだもん」

「友達?」

「うん。精市知ってるなら知ってるかな?仁王くんとか丸井くんとか赤也とか」

「まぁ一応」

みんなさすがだな

「それでね、赤也がすっごい強いんだけど丸井くんが悔しがって自分が勝てるまで何回も勝負するの。で、赤也がちょっとミスっちゃってやっと丸井くんが勝てるって思ったら仁王くんがしれっと勝つんだよ」

「へぇ」

「仁王くんってね、いっつもおいしいところをしれっと持ってちゃうの」

光が突然立ち上がった

「どうしたの?」

「喉渇いたからなんかとってくるわ。未緒何かいる?」

「ありがとう。じゃあホットミルク」

「俺にあっためろいうんか?」

「光の私への愛を込めてね」

「うっさいわ」

光はキッチンへ向かった
さっきまでゲームの音やら
叫び声(おもに私)でうるさかった部屋がしん、と静かになった

「…なんか眠くなってきた」

気づいたら私は夢の中だった

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side 財前

「未緒、ホットミルクいれたったで…って寝とるんかい」

キッチンで自分と未緒のホットミルクをいれて戻ってきたら未緒はすやすや眠っとった
風邪ひいたらあかんから羽織っとったパーカーを未緒にかけてやる
いれてきたホットミルクを一口飲んだ

「熱っ…」

いれたてのホットミルクは熱くて
猫舌の俺にはまだ飲めんかった
まぁほんまは喉なんて全然渇いてへんからええねんけど
未緒の口から他の男の話を聞くんが嫌やった
やから喉渇いた言うて話を切った
子供みたいな独占欲

「…好きや、未緒」

眠っている未緒に顔を近づけて、離れた
従兄弟やからってこの関係が崩れへんとは限らん
もし俺がここでキスして未緒が起きたりなんかしたらどないすんねん
言い逃れはできん
この関係を崩す覚悟なんて俺にはなかった
せやのに、嫉妬だけは一丁前にする

「アホやな、俺」

そう自分でも思うてまうくらい、俺はお前が好きなんや、未緒…


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なんか最後はちょっと乙女な財前くんになりました
ちなみにゲームはマリ●カート
私も激弱でございます(´_`)

ではありがとうございました

荊姫

 


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