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従兄弟と電話。


「絶対惚れさせてみせるけぇ、覚悟しんしゃい」

仁王くんに告白されて早いのか遅いのか数日が経った
耳元で囁かれた仁王くんの言葉が私の頭から離れない
いつもの冗談まじりな声じゃない
真剣で、それでいて色気のある声

「…」

思い出しただけで顔が熱くなる

(告白されたのとか初めてだし!!)

告白したからといって仁王くんと私の関係がぎくしゃくしたとかはない
私は最初どう接したらいいのかとか思ってたけど
仁王くんはいつも通り接してくれた
だから、表面上はいつも通り
変わったのは仁王くんが私に触れる回数が多くなったとか
何より未緒って名前で呼ばれるようになったこと

(…っていうか精市以外に私のこと名前で呼ぶ男の子っていない…よね?)

そんなことに気づいてまたどきどきが増す
嫌とかじゃないよ
恥ずかしい…うん、これが近い

プルルルルッ

携帯が鳴る

(あ、いたよ)

私を名前呼びする男の子はもう一人いた
ちょうど私に電話をかけてきた生意気だけど可愛い従兄弟

「もしもし?」

『出るん遅いわ、アホ』

相変わらずやる気のなさそうな声が電話から聞こえる

「ごめんごめん。考えごとしてたから。どうしたの?」

『せやった。GWそっち泊まりに行くから』

「え、本当!?」

『嘘言うてどうすんねん。兄貴らも親父らも旅行行くらしいから俺は未緒んとこ行くことにしてん』

「…置いてかれて寂しいの?」

なんて可愛…

『んな訳ないやろ。未緒んとこのおばさんらも親父と一緒に行くから未緒一人やったら寂しい思て俺が行くんやん』

うんうん、分かってる
寂しいだね
あぁもう、可愛いなぁ
…ってあれ?

「お母さん達も行くの?私聞いてないんだけど」

『知らんわ。とりあえずまぁそういうことやから』

一方的に電話は切られた

(…っていうか泊まりにくるの!?)

GWは何だか慌ただしくなりそうだ


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普段あだ名で呼ばれる私は名前で呼ばれたら
女の子でもどきどきしますwww
なので夢主にちょっと共感(´ワ`*)

そしてついに出てきた従兄弟くん
誰かはもう分かってる方もいるんでしょうが
名前はまだ出しません(`・ω・´)
特に理由はないんですがねwww

では読んでいただきありがとうございました

荊姫
 


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