メロウ | ナノ

詐欺師に宣言される。



昨日はあのまま帰ってすぐに寝た
自分でもよくわからなかったから
こういう時は寝るのが一番だって、ベッドにダイブ
だけど朝起きたところで昨日のことがなくなるわけじゃない
昨日私は間違いなく仁王くんにキスをされ、
告白された
何かの本でキスでもすれば恋人だってあったけど私だってバカじゃない
仁王くんが恋人だなんて思ったりしない
けど、意識してしまうのは事実で…

無意識に手は私の唇を触る
思い出したら体温が一気に上昇するのがわかった

「未緒ー?ご飯いらないのー?」

そういえば私は朝起きてまだ部屋にいた
服だってパジャマのまま
時計を見る
やばい、あと10分で出ないと!!

「未緒ー?」

「ごめん、いらない!!」

最短時間で制服に着替えると鞄を持って玄関へ

「えー、でも体に悪いわよ?」

母よ、夜のコンビニは許すのに朝ご飯なしは駄目なのか

「ギリギリなの!!」

と叫びながら私は扉を開けた

「こら、朝飯はちゃんと食べんといかんぜよ」

「…仁王くん」

「まぁ俺も食べてないんじゃけど」

そこには仁王くんが立っていた

「おはようさん、今日も可愛いのぅ未緒」

「な…んで…!?っていうか名前…」

「迎えにきたナリ」

「いや、朝練…っていうか名前」

「サボった」

「駄目でしょ、っていうか名前」

「プリッ」

後半には無視ですか

「昨日のことじゃけど…」

さっきまでの飄々とした雰囲気から一変
ちょっと真剣な雰囲気

「あ…私…」

どうなんだろう
仁王くんが好きなの?
今までずっと友達で、丸井くんと三人で仲良くしてて
『嫌い?』って言われたら『そんなわけない』
『好き?』って言われたら『うん』
『それは恋愛感情?』って言われたら

「…わかんない」

「知っとうよ」

「え?」

「未緒が俺んこと好きじゃないことくらい知っとうよ。けどそれは今は、じゃろ?」

仁王くんが急に私の手を引いた
急だったから私は思わず仁王くんの方へと倒れる
仁王くんに抱き止められた私はそのまま耳元でこう囁かれた

「絶対惚れさせてみせるけぇ、覚悟しんしゃい」

キスをした=恋人かはまだわからない
けれどあのキスが確実に私達の"友達"という関係を変えるきっかけとなった



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いつも書いてて思うこと
私耳元で囁かれるの好きだな( ̄▽+ ̄*)
あと抱きしめられる系www

それにしてもやっと名前を出せました
幸村しか名前で呼ばないから早く呼ばせたかった(*´Д`*)
名前変換少ないんですけどね←

では読んでいただきありがとうございました

荊姫

 


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