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詐欺師と観覧車、そして…。

「最後に観覧車乗らん?」

いろんなアトラクションに乗り尽くして
日も暮れてきたところで
仁王は私を観覧車に誘った
今はゴンドラの中、四分の一くらいまで進んでいる


「…なんか観覧車とか乗って本当にデートみたいだね」

「やからデートじゃって」

「あはは、そっか」

もうすぐ頂上にさしかかる
ゴンドラの窓から見える景色はすごく綺麗だった
恋人同士ならきっとここでキスとかするんだろうなとか考えたその時、ゴンドラが少し傾いた

「椎名…」

「え?…んっ」

向かいに座っていた仁王は立っていて
私に覆い被さるようにキスをしてきた

「…ちょっ…」

唇が離れたかと思うと仁王は真剣な顔で私にこう告げた

「椎名…好いとう」

「〜っ」

仁王の目には私しか映っていない
ゴンドラがどんどん地上に近づいていく

「…」

私は何も言えない
何を言えばいいのかわからなかった

「終了でーす」

ゴンドラの扉が開く
私は駆け出した

(…キスされた!?)


何かの本に書いていた

一緒にご飯を食べたり笑い合ったりすれば友達で
助け合ったりしたら親友で
キスでもすれば恋人だって


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遊園地編終了です
え、遊園地全然回ってないって?
気にしたら負けです
ついに仁王に告白していただきました(´ω`)
返事もらってもないのによくキスとかできるなwww
書いてて中学生なことを忘れてしまいます
それとも最近の中学生はこんな感じなんでしょうか
とりあえず次回で一段落つきそうです

読んでいただきありがとうございました

荊姫


 


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