妄想ラバーズ | ナノ

二次元的イケメンと その2

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「おお…!」

白石くんに連れられてきたのは、お好み焼きやさんだった

目の前にはそれは見事にお好み焼きをひっくり返す白石くん

『ほい、一枚焼けたでー』

お好み焼きを2つに切って片方を私にくれた

素晴らしいテコさばき…!

「熱っ…うわ、すごい美味しい!」

『せやろ?お好み焼き初めてやねんなあ』

「うん!瑞稀がたこ焼きは食べに連れて行ってくれたけどね」

『大阪いうたら粉もんやでー』


次々に焼いてくれるお好み焼きを食べて、私たちはひと息ついた

「ふう…もうすぐ夏休みだねぇ」

『せやなぁ、全国大会も近いし。…あ、そういえば水瀬さんに頼みがあんねん」

「ん?なにー?」

私にできることなら是非!


『テニス部の合宿があるんやけど…マネージャーやってくれん?』


…今なんと?

「へ?」

『進藤だけやったら人手も足りんくてなあ、だから助っ人や思てマネージャーやってくれんかなって』

「えええええ!私が!?」

白石くんはにっこり頷いた

いやいやいや、私じゃ無理でしょ!

「いや、ちょっと私じゃ…」

『他校と合同やねんけど…またそこのチームも、美形がいちゃこらしよんねんなぁ…』

ピクッ

『謙也と財前も朝から晩まで一緒やし…いろいろ見放題やねんけど「やらせていただきます!」』

思わず答えると白石くんはにやりと微笑んだ

あれ?私釣られた?
黒石様の計画通り?


『じゃあそういうことで。よろしく頼むわ!』

「う、うん…」

いろいろ不安だけど……頑張ろう(BL見放題のために!)

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「ふー…楽しかったあー!」

さらに増えた紙袋を両手いっぱいに持ちながら私たちは駅へ向かう

『楽しんでもらえてよかったわ。俺もめっちゃ楽しかった!』

空はもう茜色になっていた

「いやー…それにしても、白石くんが居てくれてよかったなぁ」

『え?』

「前の学校でもね、ヲタ話できたり出かけたりできる友達なんていなかったの」

だから

「だから白石くん達に出会えて、四天宝寺に来て本当によかった!」


そう言って笑うと、白石くんも優しく微笑んだ


『そっか…俺もな、女子と2人で出かけるとか初めてやねん。彼女もおったことないし』

「え、嘘!」

こんなカッコいい人なのに…

『学校では俺はテニス部の部長で、完璧でおらなあかん…だから趣味とか話せる女子もおらんねん』


そっか…

"完璧な人"っていうイメージを持たれてると、そういう部分を自然と隠さざるをえなくなっちゃたのか

『だから俺も、水瀬さんが居ってくれてよかったわ』

そう言ってまた白石くんは笑顔を浮かべた

あれ、何か顔があつい

ひょっとしてこれが胸きゅんというやつか!

いやいやいや、私がリアル男子にそんな…


でも


「あのさ…また一緒に出かけてくれる?」

今日過ごした時間は本当に楽しくて、かけがえのない思い出になったから


『もちろん!あ、今日は家まで送らせてな?』


もうすぐ夏休み

今年は白石くん達といっぱい思い出がつくれたらいいなと思う






私も白石くんとデートしたいです!←

名前変換が少なくてすみません(汗
ヒロイン苗字呼びがめちゃくちゃ書きにくいです

そしてなんかこんな初デートで申し訳ないです(^_^;)

 


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