妄想ラバーズ | ナノ
二次元的イケメンと その1
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「やば、急がなきゃ」
テストも終わり、いよいよ今日は白石くんとのお出かけの日である
なんか妙に緊張しちゃって服とか選んでたらギリギリになってしまった
待ち合わせ場所である駅につくと、彼はすぐに発見できた
が
「うわ…」
周りには女の子たち…いわゆる逆ナンというやつですか
どうしよ…
『あ』
白石くんも気づいたようで、笑顔で私に手をふる
その瞬間女の子たちの視線が一斉に突き刺さる
ひいいいいいい
『じゃあ俺、そういうことなんで』
そう言って白石くんは私の方に走ってきた
『おはようさん』
「おはよう!待たせてごめんね!…てか、ああいうのよくあるの?」
『うーん、まあ。堪忍な』
そりゃそうだよね
財前くんとか忍足くんとかもなんだろうな…
「大変だねー。私も昨日楽しみすぎて寝れなくて困ったよ」
『え…』
白石くんは少し驚いた素振りをみせた
「え?」
『いや、何でもないで。…私服めっちゃ可愛えな』
「え、あ、ありがと…」
何この初デートのカップルみたいなやりとり!
なんか恥ずかしい
すると白石くんは肩をすくめて微笑んだ
『ほな、そろそろ行こか?』
「うん!!」
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「ふわあああああ!」
『凄いやろ?』
白石くんに連れられて入ったお店には、宝の山が広がっていた
「うわ、すごい。あのサークルさんの本もうなかなか手に入らないのに!」
『せやろ?中古もめっちゃ安めやし品揃えも神がかってんねん!…せやけど』
白石くんは苦笑して店内を見渡した
『なんちゅーか…男1人やと入りにくい雰囲気すぎてなあ』
「あー…なるほど」
『だから今日、水瀬さんが付き合うてくれてほんま嬉しいわ』
そう言ってにっこり笑うイケメンな彼
…なんて破壊力のある笑顔
乙ゲーさながらの彼の笑顔がまぶしすぎて、思わず私は話を変えた
「あ、最近このカプにハマってるんだよねー」
『それいいよな!俺もアニメで目覚めたわー』
「あれ作画も神だったよね!テレビの前で悶えた」
やっぱりいいなー…
こういう場所でこんな話ができる人が一緒に居てくれるって
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「う、重い…」
はしゃいでいろいろ買ったからなあ
『ああ、じゃあ袋いっこ持つわ。貸してみ』
そう言って彼は強引に私の手から紙袋を取り上げた
「あ、ありがとう」
『ええよ』
…何ていうか白石くんって、少女漫画的なしぐさが自然と似合うよなあ
『どしたん?』
「え、いや…白石くんって二次元的なイケメンだなって思って」
『はは、なんやそれ』
時計を見るともうお昼になるところだった
『お、そろそろ何か食う?』
「うん!」
こんなイケメンと2人でお出かけっていうシチュエーションを
…なんか今さら実感したり?
名前変換が少ない!すみません!
美月の実体験に基づく話でございました(笑)
カッコいい白石が書けません(´・ω・`)