短編 | ナノ


似た者同士のバカップル




それはいつもの昼休みのことだった
屋上で俺と赤也、それから仁王とその彼女の古西と一緒に飯を食っていた

「雅治何そのお弁当…」

「そういう那美は何じゃそれ…」

お互い信じらんねえって顔でお弁当を見てる

「どうしたんだよぃ」

赤也と俺は二人の弁当を覗き込む

「何スか、これ…」

仁王の弁当は完全に二色
真っ白なご飯と茶色い、肉
それに対して古西の弁当はカラフルだった
ただ、白色は存在してねぇけど

「二人とも何て食生活してんスか…」

「そうだよ!!あれだけ野菜も食べなさいって言ったでしょ!?」

古西、人のこと言えねえから

「那美も炭水化物食え言うたじゃろ」

「だって嫌いなんだからしょうがないでしょ!!」

「那美は俺の言うことか聞けんのか!?」

ちょっと待て
何かだんだん喧嘩腰になってきてんぞこいつら

「ちょ、二人共喧嘩は止めてくださいよ!!」

「「赤也は黙ってて!!(とれ!!)」」

「ひっ」

うわー、なんか赤也涙目なんだけど

「だいたい雅治は食べる量も少ないのにそんなんじゃ栄養偏るでしょ!?」

「それ言うたら那美もじゃろうが!!」

「何よ!!私はね、雅治がお肉しか食べないせいで栄養失調になって死んじゃったらどうしよう、って心配してるの!!そんなことになったら私生きていけないんだから!!」

…あれ

「それを言うたら俺じゃって炭水化物食べんせいでエネルギーが出んくて元気のない那美見るんが辛いんじゃ!!そんなこともわからんのか!!」

「…雅治!!」

「…那美!!」

二人は強く抱き合った
…何だよ、これ

「何なんスか、これ」

「奇遇だな、赤也。俺も思った」

「結局、似た者同士ってことッスかね」

「バカップルってのも加えとけぃ」

その後二人はまるで俺らなんかいねぇみてぇに
ラッブラブオーラで弁当を分け合った



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偏食カップルな話www
仁王に食べたくないとか言われたら許してしまいそうな私
だってかーわーいーいー(/ω\)

では今回も読んでいただきありがとうございました

荊姫

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