短編 | ナノ


そんな君が



「なぁ、那美。そろそろ帰らん?俺明日も部活やから早いんやけど」

「やーだ。まだいたいのー」

部活帰りの放課後
那美と一緒に学校近くの公園でしゃべるんが俺らの日課

「すまんけど、俺ほんま眠いねん」

「やー」

ぎゅーっと抱きついてくる那美はこの会話からわかるように相当なわがまま
俺が忙しいてしゃあないってわかってるのに
『電話したい』
口を開いたら
『あれが欲しい』
正直ほんま…

(疲れる…)

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「ふぁ…」

謙也と昼休みに購買に向かっとったら
思わずでっかい欠伸が出た

「白石が欠伸とか珍しいな」

「昨日帰って寝よう思っとったんやけど那美がなかなか帰らせてくれんくてな」

結局あれから一時間くらい公園におって
俺の家と反対方向の那美の家まで那美を送り届けて帰ったんは8時
飯食って課題やったりしたら寝るんは0時を思いっきり越えとった

「またあのわがまま彼女かいな」

「あー…」

何て言うたらええかわからず言葉を濁す

「ほんまよう付き合えるわ。ほれ、見てみぃ」

謙也が窓の外へ指を指す
そこには那美がおった
一緒におるんは男

「白石おるのにいっつも違う男子とおるよな、あいつ」

そいつに対して可愛らしく笑う那美
男もちょっと顔が赤くなっとる

(なんや、もやもやしてきた)

俺っていう彼氏がおるのに他のやつにニコニコしてる那美にいらついてる?
むかついとんか?

(違う、嫉妬や)

「ほんまなんであいつやねん。趣味悪いで白石」

「アホ、悪ないわ」

「へ?」

「那美!」

「あ、蔵ー」

今度は俺に向けられる可愛い笑顔
窓越しに駆け寄ってきたその笑顔に俺は優しくキスをした

(趣味が悪いなんて言わせへん
わがままで
非常識で
一緒におったら疲れてしゃーないけど
そんな那美が俺は好きで好きでしゃーないから)






vistlipのNEXTという曲をもとにしてみました
って言ってもそんなに忠実ではないので
歌詞ドリってわけではないんですが…
ファンの方すいませんm(_ _)m
蔵ノ介さん似合うと思いまして
気づいたらやってしまいましたwww

では今回も読んでいただきありがとうございました

荊姫



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