短編 | ナノ


Love Sick


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今日は4月14日――私の彼氏、白石蔵ノ介の誕生日

せやのに

「さいっあく…」

私は咳が止まらない喉とぼんやりする頭に恨み言を吐きながら布団を被った

今頃蔵ノ介とデートのはずだったのに…

電話したら蔵ノ介はええよ、て優しく言ってくれたけど…

彼氏の誕生日に熱出すとかありえんやろ!

それに

「会いたかった、のに…」

目を閉じれば浮かんでくる大好きな笑顔

そのまま私は一度眠ることにした

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「ん…」

あれから何時間経ったんやろ

時計を見ようとまぶたを持ち上げると

「…え?」

『あ、那美。おはようさん』

目を開けても閉じても変わらない
ってことは…

「ええええ!蔵ノ介!?…げほッ」

勢いよく体を起こすと思わずむせまくった

『あーあ…何やっとんねん。ほら、横になっときや』

蔵ノ介は苦笑して私の身体を倒させた


「えっ、ていうか何で蔵ノ介が!?」

『そら那美に会いたかったからやろ』

うっ…!
その微笑みは反則やろ!

『それに…那美が寂しがっとるかなって』

…!

「…ごめんな。せっかく誕生日…やったのに」

彼氏の誕生日さえ祝えへんとか、ほんま彼女失格やろ…

『…那美、今"彼女失格"とか考えてるやろ?』

な、なななんで!
エスパーですか

蔵ノ介は溜め息をひとつ零した


『那美は今日、俺に会いたなかったん?』

それは…

「…会い、たかった」


顔が熱い

蔵ノ介は私の頭を優しく撫でた

『アホやなあ…別に出かけられへんくても、俺にはそれで十分やのに』


「く、蔵…んっ」

いきなり唇が塞がれる


「…あ、ああああアホ!風邪うつってまう!」

『何でやねん。ちゅーか那美の風邪なら大歓迎やねんけど』

も…!
何でコイツはこういうことをさらっと…!
しかもめっちゃイイ笑顔


『…このままやったら色々してまいそうやし、帰るな?』

「え、ちょっ!それはどういう」

蔵ノ介はニヤリと笑う

『ま、そのへんの埋め合わせも…また今度な?』


そして蔵ノ介はもう一度私の頭をそっと撫でる

『那美が寝付くまで居るから、ゆっくり休んではよ元気になりや』

「こんな状況で…寝られるわけ」

『せやったらずっと一緒に居ったるわ』


蔵ノ介の優しい手に安心して、次第に微睡み始める

ああ、もう

変態やし強引やし意地悪な彼氏やけど…

「誕生日、おめでとう…大好き」

『俺も愛してんで、那美…』


来年こそは、ちゃんとお祝いできますように





白石はぴば\(^o^)/

ていうか甘々ですね
めちゃくちゃ恥ずかしかったです、はい←

こういう彼氏がほしい(´・ω・`)オイ

なんかいろいろ残念ですが、読んで下さってありがとうございました!

美月


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