短編 | ナノ


ヘタレ奮闘記



初めて見たときからずっと好きで
めっちゃ勇気出してやっと告白して
那美にOKもらってから早2ヶ月
今が幸せ絶頂!!(もちろんこれから先もずっとやで)な俺には1つ悩みがある

「は?お前と古西さんまだ手も繋いでないんか」

驚きやら呆れやらが混じった白石の顔
そう、悩みいうんはいまだにに那美と手も繋げんこと

「うっさいわ!!タイミングがわからんのや!!」

「せやけど自分、毎日一緒に帰っとるんやろ?タイミングだらけやないか」

「う、うっさい!!な、なかなか言えへんっちゅー話や!!」

「…」

白石は俺を可哀想なもんを見るような目でポンと肩を叩いてきた

「…その目止めろや」

「すまん、涙も出てきたわ」

包帯の巻かれた手が目元で涙を拭うようにする
なんや、イジメか

「お、古西さん来とるで。今日も一緒に帰るんやろ?」

ドアのとこには笑顔で手を降る那美
…めっちゃ可愛え

「まぁ頑張り。愛想つかされんようにな」

白石の不吉な応援を背に俺は那美のとこに向かった

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「…でね、先生が一氏くんを起こしたら一氏くん飛び起きて『浮気か!?死なすどー!!』って。もう先生カンカンで…って聞いてる?」

「…へ?…いや、聞いてんで。一氏はウルトラマンやったんやろ?」

「一氏くんしか合ってないし。もう…全然聞いてないじゃん」

「す、すまん」

やってさっきからずっと俺の頭ん中は手繋ぐことしか考えてないんや!!
ど、どのタイミングで言ったらええねん!?
それともいきなり繋いだ方がええんか!?

「…なんか今日謙也くん変」

「…」

あぁー、どうすりゃええねん!!

「…謙也くん!!」

「…うわっ、どないしてんいきなり」

「さっきからずっと話しかけてるのに全然答えてくれないし…っていうか今日ずっと心ここにあらずって感じ」

え、俺そんな無視しとった!?
困ったような顔をしとったんか那美は呆れたように俺から顔をそらした

「…もういいよ」

「ちょっ、すまんって!!」

「だからもういいって」

あかん
これは完全に怒っとう
全然目も合わせてくれんし

「〜っ、那美!!」

俺は那美の手を握った

「…やから、その…手、繋がへんか?」

勢いで言ったはええものの
どうしたらええかわからんくてめっちゃどもってもうた
恐る恐る那美を見たら呆気にとられたような顔

「…ずっとそんなこと考えたの?」

「せ、せや!!で、どうやねん!?」

「…」

那美はちょっと赤くなって黙っとる
あかんのか?
もう俺に愛想つかしたんか!?

「いいんだけど…もう家の前だよ?」

「へ?」

横に顔を向けるとそこは那美の家

「あー…すまん」

なんか俺めっちゃ格好悪い
しゅんと沈んどったら思わず繋いでそのままやった手を那美が握ってきた

「…今日はもう無理だから明日からは、ずっとこうして帰ろ?」

真っ赤になっとる那美
伝わってきた体温は熱い

「おん」

俺は那美の手を強く握り返した






HR中に思いついたネタwww
すぐに書きたくて仕方ありませんでした
謙也くんはヘタレだけど無意識に
大胆なことしそうですよね
今回手繋ぐだけですが…

では、読んでいただきありがとうございました

荊姫



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