短編 | ナノ


君がいるなら



春は嫌いや
めんどい先輩らの誕生日はあるし
虫がわんさか出てくるし
花粉症もあるし

「ぶぇっくしょいっ」

「光大丈夫?」

「そう言うんやったら桜見に行くとか止めてくれん?」

「う…」

今俺は彼女の那美と一緒に桜を見に来とる
帰り道に綺麗に咲いとるとこ見つけたから行こうって那美が誘ってきて
俺はもちろん嫌やったけど那美がどうしても言うからやってきた

「だってすごい綺麗やったから光と見たかってんもん」

「はいはい」

「うわっ、彼女に対してそんな適当に答えんといてよ!」

まぁ確かに綺麗やけど
さっきから鼻水は止まらんし
目はしょぼしょぼする
那美には悪いけど辛いんやって

「よっ」

「…何しとんねん」

ちょっと目を離した間に那美は不思議な行動をしだした

「桜の花びらを掴んだら願いが叶うんだよ。知らない?」

「知らん」

「ロマンがないなぁ、光は」

うるさいわ
那美はまた桜の花びらをとろうとする

「あ、とれた!!」

掴んだ花びらを満面の笑顔で俺に見せてくる那美は
ちょっと可愛え

「よかったやん。何て願うん?」

叶うわけないと思うけど
一応聞いてみる
社交辞令みたいなもんやな

「ん?ずっと光とおれますようにって」

「…アホ」

春は嫌いや
春は嫌いや
めんどい先輩らの誕生日はあるし
虫がわんさか出てくるし
花粉症もある
やけど那美がおるんやったら
そんな春も悪くないかなって
少しだけ思った




私は花粉症じゃないので
春の辛さがちょっとわからないんですが
すごい辛いらしいですね(´_`)
桜でもなるんでしょうか?
財前くんは現代っ子なイメージなので花粉症っぽいwww
でちょっと鼻が赤かったりしたら可愛い(*´v`人)

読んでいただきありがとうございました

荊姫

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