短編 | ナノ


テスト勉強


「ひーかーるくん」

ガチャ

「なんやねん」

不機嫌そうにドアからでてきたのは幼なじみの財前光
休日やからかいつものピアスはついてない

「英語教えて?」

そう、明後日から期末テストなのだ
私は英語が苦手すぎる
関東には英語の赤点エースと呼ばれている人がおるみたいやけど
私だって英語の赤点クイーンやと思う

「また?」

「あかん?」

「…那美、いい加減プライドもてや」

「何が?」

「そろそろ年下に教わるん嫌がれや」

「あー…」

光は中2、私は中3なのだ

「ええやん。中2の範囲も出るんやし。今まさにやってる光のができるって。ってことでお邪魔しまーす」

後ろで光が溜め息をついた気がしたけど気にせんとこ

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「で?今回はどこがわからんねん」

「いやー、もうさっぱり」

「…どこがわからんかわからへんとかいうお約束のやつとか言わんよな?」

「そうそう!!さすが光、ようわかっとるな!!」

ベシッ

「痛っ」

教科書で思いっきり叩かれた
なんて暴力的なんだ

「お母さんはそんな子に育てた覚えはありません!!」

「那美が母親とか俺可哀想すぎるやろ。くだらんこと言っとらんと早よ教科書開けや」

「はーい」

それからは真面目に勉強した
どこ聞いても答えてくれる光は英語が得意なだけあると思う

「…できた−っ」

「やっと解放されたわ」

「いやもうほんまおおきに!!これで赤点は避けれるわ!!お礼に何か奢るで」

「あー、ほなぜんざい…いや、やっぱ」

いきなり光の顔が近づいてきたと思うと
光の唇が私の唇にあたっていた
…つまり、キスされたわけで

「こっちでええわ」

呆気にとられた私は光は意地悪そうな微笑みで見てた

「…なっ、い、今の…」

「また教えて欲しかったら言い」

「〜っ」




後日
「ひーかーるくん」
「はいはい、今日はどこやねん」

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