赤色ハニー | ナノ

初恋?まだですが何か

あの銀髪の先輩のおかげで私はクラスと合流し
無事入学式を終えた
今はHR中
これが終わったら放課後で部活動見学とかができるらしい
もっとも私は見学とか以前に、もう決まってるみたいだけど

「それじゃあこれで今日は終わりだ。明日は自己紹介とかするからなー考えておけよー」

HRが終わってクラスの人達は早速できた友達と話しながら教室を出て行く
私のところには誰も来ないけど
これからどうしようか
さすがに今日から部活とかないよね?

「キャー」

廊下で黄色い声がした
嫌な予感…

「緋奈ー迎えに来たぜぃ」

教室の入り口には私と同じ赤い髪
満面の笑みを浮かべてる

「お兄ちゃん…」

「終わったんだろぃ!?んじゃ行くぞ」

強引に手を引かれて廊下に連れ出される
あぁ、視線が痛い
このバカ兄、顔だけはいいからなぁ

「とりあえず部員とマネージャー紹介すっから。仕事始めんのは明日からでいいってよぃ」

「うん…」

「緊張すんなって!!俺の仲間なんだからよぃ!!」

「そうだね。こんなお兄ちゃんを受け入れられるなんていい人達に違いないと思う」

「お前…さすがの俺でも泣くぞ?」

泣けばいいと思う

「あー、でも仁王って奴には気をつけろよ。」

「なんで?性格悪いとか?」

「いや、普通にいい奴だぜぃ。ま、性格良くわねぇけど」

「?」

「…女癖がな、すこぶる悪いんだよ」

「チャラい人?」

「チャラいっつーか…来る者を拒まず、ってやつ?」

「つまり?」

「お前みたいなお子様はころっと惚れちまいそうだなぁって…」

「失礼な!!」

なんだその理由
た、確かに私は初恋だってまだだけど…
そんな適当そうな人を好きになったりはしない

「悪い悪い。ま、友達としては普通にいい奴だからよぃ」

「ふーん」

それにしても、来る者を拒まずかぁ
きっと女の子の心を掴むような魅力のある人なんだろうな
どんな人なのか少し気になった

 


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