赤色ハニー | ナノ

理解しました


それはある放課後のことだった

「緋奈、仁王が保健室にいるみたいだから呼んできてくれる?」

「え、仁王先輩体調悪いんですか?」

「ただのサボリだよ。それか…また朝帰りかなんかで寝不足かな」

幸村部長、笑顔が黒いです
っていうか…え、朝帰り?
仁王先輩中学生ですよね?

「よろしくね?」

「はい」

ってことで今私は保健室の前にいる
コンコンとドアをノックして中に入る
先生はいない
ベッドのカーテンが閉まってるから仁王先輩は中にいるのかな

「仁王せんぱー…」

私はカーテンを開けた
仁王先輩は確かベッドにいた
けどベッドにいたのは仁王先輩だけじゃなかった
なんていうかこう…グラマラスな女の人が一緒にいた
女の人のは制服のシャツのボタンをとめていて
仁王先輩のシャツは前が全開

「えーと…」

「ちょっと仁王!?」

女の人が私を見て怒り出す
仁王先輩はめんどくさそうにため息をついた

「部活か?」

「はい…」

「わかった。ほれ、お前さんもさっさと行きんしゃい」

「え!?」

「俺は部活じゃけぇ」

しっしっと女の人を手で追い払う
女の人は私をきっ、と睨むと不満そうに保健室を出て行った
保健室には何とも言えない空気が流れる
いや、仁王先輩は普通そうだから感じてるのは私だけかもしれない
っていうかあれって…そう、だよね

「…彼女さんですか?」

「あー…、どうじゃったっけ?」

「どうって…」

「名前も知らんしのう」

「名前もですか!?」

名前も知らない人とその…そういうことになるの!?

「いや、彼女なんかもしれん」

「かもって何ですか!?」

「いちいち覚えとらんけぇ」

入学式のお兄ちゃんの言葉を思い出す

「…女癖がな、すこぶる悪いんだよ…来る者を拒まず、ってやつ?」

その意味を今やっと理解した






忘れていたような仁王の設定
だ、出す機会がなかっただけですよヽ(;´ω`)ノ

っていうか仁王が最低ですね
けどそんなあなたが好きなんです←

ありがとうございました

荊姫


 


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