赤色ハニー | ナノ

動物園に行こう!!


入学して一週間
私は少しずつだけどマネージャーの仕事を覚え充実した部活動を送っていた
うん、部活はね
相変わらずクラスでは友達はできていない
二人組を作れと言われたら私のクラスは奇数なので余るのは当然私
うん、例えば今日とかね

「よし、それじゃあ自分の班に向かえー」

今日は歓迎遠足というものらしく動物園に来ている
班というのはまずクラスで二人組を作り
2年3年の二人組との6人班
そして私の班は5人班になる
私が一人だからね!!
私のクラスは2年G組と3年B組と一緒
どのクラスと一緒になるかはくじで決めたらしい
とりあえず私は一人で自分の班である7班に向かう

「お、緋奈じゃん」

「お前さんも7班か?」

7班が集合する場所に行ってみれば見慣れた赤髪と銀髪
あぁそうかB組…
いや、それでもすごい偶然でしょ

「つーかお前一人かよぃ」

「誰のせいだと思ってるの」

「は、俺?」

「お兄ちゃんがこんな赤色に染めるから誰も話しかけてくれないんだよ、多分」

「多分で人に責任をなすりつけんな、おい」

「俺は緋奈の髪似合っとると思うぜよ」

さらっと私の髪を手にとる仁王先輩
ただそれだけのことなのに顔に熱が集中する
だって今まで男子と話すとかお兄ちゃんしかなかったし
仁王先輩は色気むんむんだから仕方ない

「緋奈ちゃん顔真っ赤じゃよ?髪とおんなじ色しとう」

仁王先輩はにやにやと笑ってる

「と、とりあえず出発しましょう!」

2年生も集まっていたし話をそらすためにそう言ってみる

「だなー行くか」

「緋奈、はぐれんよう気をつけんしゃい」

いまだににやにや笑ってる仁王先輩
絶賛からかってる

「はぐれません!!」

さっきから空気になってる2年生も一緒に
私達の班は出発した
 


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