きみと手をつなぐ5題 | ナノ

手をつないだ。きみに一歩近づけた気がした。

(あ、古西先輩)

向こうから廊下を歩いてくる綺麗な人
一個上の美人で有名な先輩、古西那美
初めて見たときは衝撃だった
だって人形みたいにめちゃくちゃ綺麗だったから
そのあまりの綺麗さに俺は人生で初めて一目惚れってやつをした
ま、一目惚れしたからって話したこともねーんだけど

(前から歩いてくるだけだっつーのに緊張する)

友達と笑いながらこっちに向かってくる
俺も歩き出す
緊張してるなんてバレねぇように自然に自然に…

「っておわっ」

足を踏み出した瞬間もう片方の自分の足に引っかかって思いっきりこけた
なかなか派手にこけたから当選古西先輩も気づいて俺を見る

(カッコ悪ぃー)

「大丈夫?切原くん」

「へ?」

目の前に白くて細い綺麗な手が差し出される
その手の先を見れば古西先輩

「あ…すんません」

情けないながらも俺はその手をとった

「気をつけないと。またね」

「ありがとうございます…」

こけるなんてカッコ悪すぎる
けどおかげで少しだけ古西先輩に近づけた気がしたってつーのは
都合が良すぎるだろうか

(とりあえず、名前は知っててもらった)


手をつないだ。君に一歩近づけた気がした。


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お題始めました(´ω`)
赤也は私には難しい…

それでは読んでいただきありがとうございました

荊姫


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