読書中
「ドナちゃん!何やってるの?!」
そう言ってソファーでまったりと読書中の僕にマイキーが後ろから抱き付いてきた。
「今、読書中だからあとでね、」
そう言って本を覗き込もうとするマイキーの頬にキスをしようとしたら眼鏡が当たって耳元で囁くような形になってしまった。
「なんで眼鏡なんかしてるの?それにその本、真っ白だよ?」
「あぁ、これ?」
不思議そうな顔をして悩んでいるマイキーに黒渕の眼鏡を渡すと色々な角度で眼鏡を観察してから正しい位置にかけたマイキーが驚きの声をあげた。
「何これ?!すごい!!文字が見えるよ!!」
「電子書籍をダウンロードして網膜に直接投影してるのさ、それでそれだけだと雰囲気出ないから白紙の本を捲ってたんだ。僕の新しい発明品!」
マイキーにも解るように簡単な説明をしてあげると、彼は目をキラキラさせていた。
「ドナちゃん!何かゲームができるようにしてよ!お願い!お願い!!なぁ、いいだろ?!」
可愛く『please』っとお願いするマイキーに
「え〜・・・本を読み終わったら考えてやるよ。」とだけ告げて眼鏡を奪い返して読書を再開すると、しばらく僕の側で様子を見ていたマイキーが自分の部屋に走り出した。
きっと、どのゲームにするか選びに行ったんだろう・・・
しょうがないなぁ・・・作ってやるか・・・・