社会人蔵と大学生副
「こ〜いちゃん、遊びましょう♪」
「い〜やや」
「え?即答?もう少し考えてくれてもバチは当たらんで?
少しは気にならへん?なんで出だしが20〇紀〇年風なん?とか!」
俺的に結構頑張ったんやけど。
「やって、昨日もフリスビーで遊んだやん。それに白石の出だしはいっつも唐突やし。
あ…20世〇少〇見に行くて財前と約束したんにまだ見とらんな」
俺っていつもあんなんやっけ?
「遊んだけど、コイちゃんが投げて俺が取ってただけやん!」
「おん。犬みたいやったで」
あれ?気のせいかな?
「次遊ぶ時はゴムボールにしよな」
俺……遊ばれとる?
「今頃気が付いたん?」
なんで俺の考えが解ったんや?!コイちゃんって実は黒z…
「口に出てるだけやから。それとも何かある方がえぇか?」
「何にもないです!!」
あ、あれ?コイちゃんがコイちゃんじゃない?俺の可愛くて愛しい小石川健二郎はいづこ?!
ニッコリ笑顔が怖いです!
「いややなぁ。俺はちゃんとここおるやん」
やっぱり読まれとる!?
「白石の考えが単純やねん」
おかしい!絶対おかしい!いつもはこんな風にはならへんのに……もしかして…
「コイちゃん……怒っとる?」
「………何が?」
やっぱり怒っとるの!?でも理由が全くわからへん。
「なぁ、何怒ってんの?」
「だから怒ってへんって」
………
「コイちゃん…俺泣いてまうで?」
「泣けば?」
「即答!?結構グサッときたで!?」
ちゅーか怒られる覚えなんて………あ、これか?
「もしかして、この前謙也と出掛けたん黙っとったの怒っとるん?」
「っ!………」
え、ちょぉ待って。何この可愛い子!?何も言わへんけど顔真っ赤やん!もしかしなくても…
「コイちゃん、やきもちやんなぁ」
「なっ、そ、そんなんやない!」
「あぁ〜!もう!なんでそないに可愛いん!?」
「ぉわっ、白石!イキナリ抱き着くな!」
「やってコイちゃんが可愛すぎんねんもん♪」
「かわっ!?っ俺はまだ怒ってんねんで!?」
「怒った顔も可愛いわぁ♪
確かに謙也と出掛けて黙っとったのは俺が悪かったけど、でも俺はコイちゃんだけやから」
「!……白石…」
ズッコイかもしれへんけど、俺が真剣に話すのにコイちゃんは弱い。
「好きや、健二郎」
名前で呼ぶのはもっと弱い。
「…ぉ、れも…」
「可愛い、健二郎」
「ふっ、…ん」
ヤバいな…普通にキスだけで止めるハズやったのに、止まらへんなぁ。
スッ
「っ、ちょ…ん、っ!」
健二郎の肌ってサラサラしとる。止まらへん。
「ゃっ…!くらっ!」
バアァン!!
「うぐっ!」
な、なんや?!なんでイキナリドア開いたん?!俺退かされたっちゅーか、蹴り飛ばされたで!?
「よぅ」
「謙也!?」
なんで謙也がここにおんねん?!
「白石うっさい。今日は健二郎と一緒に出掛ける約束しとんねん」
「………へっ!?」
「………」
ちょっ、健二郎!俺聞いとらんのやけど!?
「俺が教えるな言うた」
酷ない?俺だけのけ者?!……って…
「謙也も読めるん?!謙也も黒z…」
「全部口に出とんねん」
「嘘やん」
確かにさっきもこないな感じやったけど。
「諦めや。それより健二郎、大丈夫やったか?」
「おん。おおきに謙也」
2人共、俺をのけ者扱い!?ちゅーか聞くからに俺邪魔者みたいやんけ!
「俺は謙也と2人で出掛けたの黙っとっただけで怒られたんやで!」
「………お前、信用されてへんな」
「言わんといて欲しかった」
俺マジで凹むで…
「コイちゃ〜ん、俺って信用ないん?」
「ない………わけやあらへんけど」
「そこ悩むとこなん!?」
「やって白石、どこでも抱き着いてくるし…」
いやそれはコイちゃんが可愛くて、つい手が動いてまうんや。
「分かった!これからはちゃんとするから!」
「お前に出来んの?」
「出来る!」
自信ないけど。
「…分かった、白石を信じる」
「えぇのか?」
「おん。俺、これでも白石と付き合うてきたんやから」
「っ〜〜!コイちゃ〜ん!」
「ぉわっ!…まったく」
俺やっぱりコイちゃん大好きや!
「熱いとこ悪いんやけど、健二郎は今日俺と約束があるんやからな」
「それが?」
謙也、何が言いたいん?
「つまり、俺と健二郎はこれからデートするから白石は仕事へ行ってらっしゃいっちゅー話や」
「なんで!?俺コイちゃんの恋人なんやけど!?」
「白石」
「コイちゃん…!」
「仕事頑張るんやで」
「そんなんあんまりやぁぁぁぁぁ!」
報告義務
凄く理不尽だけど、君が安心出来るなら。
END