「おいクソガキ…飯だ、来い」

リヴァイは顎をクイ、と上げてはるかに下にある大きな瞳に指図する。
なまえはあからさまにしかめた目で彼を見上げると、思い切り彼から顔を反らした。

「こらこら、リヴァイ。小さなレディに何て態度だ」

仕方ないなぁという風に、くっ、くっ、と喉を鳴らし笑いながら、エルヴィンがなまえの前に腰を下ろし、彼女と目を合わせにこりと微笑んだ。

「さぁ、なまえ。食事にしよう」

真っ青なエルヴィンの瞳になまえはぽーっと頬を赤くすると、こくり、と頷いた。
エルヴィンはなまえをひょいと抱き上げると、リヴァイに向かって得意げに口の端を上げた。

「ガキになってもお前は本当にムカつくヤツだな、守銭奴よ」
「…リヴァイへいしちょうのいうことはしんじられません」

エルヴィンに抱かれたなまえがそう言ってまたツンとして彼から顔を反らしたものだから、リヴァイは更に苛ついて、彼女にも聞こえるよう大きく舌打ちをした。

「悪いな、リヴァイ。なまえはどうやら私に懐いているようだ」

エルヴィンはそう言うと、大層機嫌良さそうにハッハッハッと高笑いをして、なまえを抱いたままそこを去って行った。


つづく?
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