ジャンママとえるびんさんその2


エルヴィン「私は,ジャンを見る度に貴女を思い出してしまうでしょう。
いや,思い出すなんて嘘だ。なぜなら,貴女が頭に焼き付いて離れないのだから・・・。」
ジャンママ「酷い方だわ。こんなおばさんをからかうなんてよして下さい・・・。」
エルヴィン「酷いのは,貴女の方じゃありませんか。私はこんなにも貴女に焦がれている。そうと知りながら,毎夜,貴女はご主人に抱かれるのでしょう?
貴女は酷い女だ。そして,残酷なまでに美しい。」
ジャンママ「いけません。私はしがない中年のおばさんです。ダメよ・・・。」
エルヴィン「ああ・・・。恥じらう貴女も美しい。せめて,そのふくよかな頬にキスをさせて下さいませんか?貴女を抱けないこの哀れな男に,せめてもの慈悲を・・・。」
ジャンママ「あっ・・・!」

エルヴィンとジャンママの禁断の逢瀬を目撃してしまったリヴァイ&ジャン(非モテ童貞コンビ)。
あまりの衝撃に,更にお口が緩くなって涎が止まらないジャン。

リヴァイ「・・・ジャンよ。ガキのお前に,大人の薄汚ねえ所を見せちまって,悪かった・・・」
ジャン「・・・大丈夫です。確かに薄汚い大人ばっかですけど,兵長みたいに綺麗な大人もいるって知ってますから・・・」
リヴァイ「・・・!!!」
ジャン「けどよ,母ちゃん。女の顔なんか見せんなよっ。俺,ここにいるんだぞ!?馬鹿野郎・・・!!」

ジャンの「綺麗な大人」発言に,童貞だとバレたんじゃないかとヒヤヒヤするリヴァイ。
そして,初めて見る母ちゃんの女の顔にショックを隠せないジャン。


*からの、後日〜二人の秘密の逢瀬編〜


エルヴィン「ああ・・・。一度でもその柔らかな頬に唇を這わしてしまうと,何度でも触れたくなってしまう。
貴女から溢れ出る魅力は,汲めども尽きぬ泉のようだ・・・。」
ジャンママ「団長様ともあろうお方なら,女性には困らないでしょう?
私みたいなブヨブヨのおばさんじゃダメよ・・・」
エルヴィン「何て事を仰るのです!ジャンという素晴らしい息子さんを産み出した体だ。
私などが近づく事すら咎められるほど,貴女の体は神々しい。」
ジャンママ「んまあ・・・。そんな事仰って下さるのは団長様だけよ。お世辞と解ってても嬉しいわ。
馬鹿なおばさんね,私ったら----」
エルヴィン「私は,数多くの兵士を巨人に食わせた男です。いずれ私は地獄に落ちるでしょう。
そして私は,更に罪を重ねた----人妻である貴女を愛してしまった事です。
どうせ地獄に落ちるのなら,貴女を愛した罪による業火に焼かれたいと願わずにはいられない。
さすれば,私を包む業火でさえも愛おしいと思うのでしょうね。」
ジャンママ「だ,団長さ・・・」
エルヴィン「---エルヴィン。私の名はエルヴィンです。さあ,その可憐な唇で私の名を呼んで?」
ジャンママ「エ,エルヴィン。貴方は,立派に職務を果たされているのです。
うちのジャンボ・・・ジャンも貴方を尊敬してますのよ?地獄に落ちるだなんて,そんな悲しい事仰らないで。」
エルヴィン「ありがとう。古い言い伝えによると,神がリンゴを禁断の実として食べるのを禁じていたそうです。
貴女がリンゴを配っているのを見て,確信しました----私にとって,リンゴは貴女です。
貴女の頬に口づける事で,人妻を愛してしまう事の喜びや罪を知ってしまった。
だが,ミセス・キルシュタイン。私は後悔などしない-----」
ジャンママ「エルヴィン・・・」

相変わらず,二人の逢瀬を覗き見している非モテ童貞コンビ。
ジャン「兵長。俺,兵長が仰っていた事の意味が漸く解ったような気がします。
俺は,今日も明日も明後日も“母ちゃんはずっと母ちゃんのままだ”と思ってました。
でも,違った---ずっと,母ちゃんが母ちゃんのままでいる根拠なんてどこにもなかった。
あんな母ちゃんを相手にする男がいるなんて,思った事すらなかった・・・!
だけど,兵長と俺では決定的に違う事が一つだけあります・・・」
リヴァイ「ジャンよ,言ってみろ。」
ジャン「俺は,今日も明日も明後日も-----童貞だということです!!!」
リヴァイ「!!!!!」

皆の前で“変わらないものなどない”的な事を言ったが,実は自分にも変わらないものがあったと気づいてしまったリヴァイ。
そして,それはジャンと同じく「童貞」であることと気づいてしまったリヴァイ。
一方,「俺はずっと童貞だ」と,非モテ童貞の先輩相手に残酷な宣言してしまったジャン。


*消しゴム様より更に萌える小話


あいね様の書いて下さったリンゴの下りを読んだ時,アダムとイヴの失楽園が浮かびました。
エルヴィンは,ジャンママという禁断の果実を口にしてしまったので,楽園から追放です(笑)
たぶん,エルヴィンはジャンママに薔薇の花等のプレゼント攻撃をすると思いますが,
メッセージカードにこんな事を書くと思います(笑)↓
「ミセス・キルシュタイン。私は,貴女という禁断の実を口にしてしまった。
私が楽園を追われるその日,どうか私の手を取って欲しい。
愛の罪人エルヴィン・スミス」


▼管理人より
萌えても萌えても萌えても足りないです。お陰様で私の心はすっかり二人に乱されております…!ジャンママに夢中なえるびんさんよ永遠なれ…。素敵なお話ありがとうございました…!!^q^*
 
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