兵長と守銭奴/2 *R-18




胸の先端への、甘い刺激。
早く触れてほしくてたまらなかった。
彼に触れられているのと同様に、なまえも彼の胸元へと手を伸ばした。
硬くて、弾力のあるリヴァイの胸にそっと触れる。
滴る水滴が、とてもセクシーだ。
そっと目を閉じて彼とのキスを重ね、自分の胸には彼の細い指で愛撫を受けながら、なまえは彼の体に触れることにも悦びを感じていた。
何人かの男性とこうして体を重ねてきたけれど、男性の体に触れたいと思うことなんて、初めてのことだった。

(何で他でもないこの人に、そう思ってしまうんだろう)

それは、なまえには分からなかった。
だって、彼女にとってリヴァイは本当に苦手な、むしろ、嫌っていると言っていい程の男だったから。

リヴァイはねっとりとした長いキスからなまえの唇を解放すると、そのまま舌を彼女の胸へ這わせた。
バストラインをなぞりながら、次第に敏感な部分へと近付いていく。

「あ、――――はぁ・・・、」

その先端の周りに舌でゆっくりと円を描かれ、なまえは体を後ろへ気持ちよさそうにしならせた。
リヴァイはその背中へ片方の腕を回し、彼女の細い体を抱えた。
舌先で先端を刺激すると、なまえは体をびくびくと動かす。
この間、なまえの部屋ではこうして裸で体を重ねたわけではなかったから、リヴァイは彼女の体を見て素直に綺麗だ、と思った。
そして、支配欲を掻き立てられる。
リヴァイは、なまえの胸を大きく口にふくみ、舌を這わせながらそれを味わった。

官能に溺れながらもなまえの心の中では、リヴァイに触れたいという欲求がどんどん膨らんでいった。
たどたどしく、彼の胸元に置いていた手を、下へ下へと動かしていく。
硬くて弾力のある胸、引き締まった腹、そして―――――

(大きくなってる・・・)

彼のモノに触れると、リヴァイは小さく体を動かした。
自分からなまえがそこに触れたことが、意外だったのだろう。
彼女はゆっくりと手を下ろしていき、彼自身の柔らかな部分を包むようにして触れる。

(私、どうかしてる)

酔っているからだろうか。
何故こんなに彼に触れてほしくて、彼に触れたくなるのだろう。
手に余るそこをやさしくそっと握るようにして刺激をした。
しばらくして彼の柔らかなそこの継ぎ目を指でそっとなぞりながら上へと手を動かし、なまえはリヴァイの大きくなっているその部分に触れていく。
舌で彼女の胸への愛撫を続けているリヴァイは、同様になまえの敏感な部分へと手を伸ばした。
シャワーに濡れていても、ぬるぬると指にまとわりついてくるのが分かる。

「んん、・・・ふ・・・」

彼女は憚ることなく甘い声を上げるので、リヴァイは少し驚いた。
この間は、あんなにも恥ずかしがっていたというのに。
二人でグラス1杯ずつと、ボトル2本。
リヴァイの方が多く飲んでいたけれど、彼女もボトル半分くらいは楽々飲んでいたに違いない。

「てめぇはいつも酔わせた方がいいかもしれねぇな」

彼は意地悪く笑ったが、なまえは彼の指の刺激に痺れ、それどころではないようだ。
それでも、リヴァイ自身への愛撫をやめない。

「・・・今日、俺は酔ってるからな・・・いつもはこんなんじゃねぇ」

たぶん、彼自身の硬さのことを言っているのだろう。
なまえは呆れたように笑った。
別にそんなこと、全然思っていないのに。
むしろ、彼女にはそんなことが分からない程、彼のモノは硬く感じられていた。
ただ、彼でもそんなことを気にするのだと、なまえはまた小さく笑った。
それでも彼女が彼自身をゆっくりとした動きで刺激するたびに、そこはますます熱を帯びて、硬くなるように感じた。
なまえにはそれがとてもいじらしく感じて、もっとそこに触れたい気持ちが高まった。

(きっと、私も酔ってるからなんだ・・・今日の私は、ほんとにどうかしてるの――――)

彼女はおもむろに腰を下ろすと、彼の前に膝をついた。

「・・・おい、」

恐らくリヴァイは酔っているなまえが立ちくらみでもしたのだと思ったのだろう。
けれど、そうではない。
なまえはリヴァイを少し見上げた後、恐る恐る、彼自身に顔を近付けた。
目の前の彼自身をドキドキとした表情で見つめた後、彼女はその手をそのやわらかい部分へ伸ばした。
そして、その口で、彼自身にキスを―――――――

さすがのリヴァイも面食らった。
まさかなまえがそんな行動に出るとは、夢にも思っていなかったから。
その分、彼はどうしようもなく興奮した。

なまえは彼自身へ少しずつキスをしながら、その先端へとのぼっていく。リヴァイが彼女の胸へそうしたように、彼の一番敏感な部分を避けるようにキスをするとそこから頭を離し、手でやさしく刺激していた彼のやわらかい部分に今度は舌で触れた。
彼は気持ちよさに息を乱す。
なまえはそれを嬉しく感じて、今度は大胆に、それを口にふくんだ。
舌と口の中で中に入っている丸い物を遊ばせた後、そのままリヴァイの大きくなっているものへと舌を動かしていく。

「――――は・・・・っ、」

一気に上まで舐め上げられ、リヴァイは思わず声を漏らした。

(どういう風の吹き回しだ)

彼女が進んでこんなことをするなんて。
その刺激を受けながらも、リヴァイには今起こっていることが半ば信じられなかった。
そして、酔っていなければ、もっとダイレクトにその官能を得られたのに、と。

シャワーに濡れているリヴァイのモノは、舌で触れるとちゅるちゅるとした感覚で逆に生々しくなく感じられた。
それは、口に含んでも同じだった。
なまえはそれを一気に口にふくまずに、それを食むように、少しずつ角度を変えながら口で愛撫をしていった。
じゅるじゅると、いやらしい音を立てながら。
リヴァイは壁に背を預け肩で大きく息をしながら、丁寧に自身に愛撫するなまえを気持ちよさそうに、切なげな表情を浮かべながら眺めていた。
だんだん先端に彼女の口が近付いて来る。
焦らしたかのように舌先で周りを囲んだ後にその先端に彼女の舌先が触れると、リヴァイは体を大きくびくつかせた。

「・・・気持ちいい、ですか・・・?」

顔を赤くした彼女が不意に目線をこちらにやったので、リヴァイはドキッとした。

「・・・ああ」

一瞬間を置いて答えたその言葉に、なまえが小さく微笑んだ気がしたので、リヴァイは余計に目の前で起こっていることが信じられなくなった。
そしてそのまま、彼女は彼自身を上からくわえる。
リヴァイはますます息を荒くした。
なまえはゆっくりとしたリズムから、次第に速く、そしてまたゆっくりと頭を動かし、彼に刺激を与える。
その口から漏れるいやらしい音が、リヴァイを更に興奮させた。
彼女は彼女でリヴァイが気持ちよさそうに声を漏らすので、口の中で彼自身に舌を絡めながら、もっと丁寧に愛撫をした。
口の中は、彼自身に滴っていた湯に混じって、彼の先端からでたぬるっとした液体が増えていく感覚がした。

「・・・おい、なまえ・・・」

もういい、と彼は言うと、なまえの肩に手を掛けた。
そして腰を落とし彼女と目線を合わせると、なまえにキスをした。
それはまるで、彼女を慈しむ、ご褒美のキスのような――――――
唇をゆっくりと離すと、リヴァイはなまえに小さく微笑んだ。
――――そう、思い返すたびに彼女の心を甘く刺激していた、その微笑で。

リヴァイはなまえをゆっくり立たせると、彼女自身へと手を伸ばした。
彼が少し驚いたような表情を浮かべたので、なまえは恥ずかしそうに顔を逸らす。
そこは、リヴァイが愛撫していた時よりも更に濡れているように思われた。

「手・・・つけよ」

彼の言葉の意味が分かったので、なまえは恐る恐る壁に手をついた。

「・・・悪いが、ベッドまで我慢できそうにねぇんだ」

その言葉に、なまえの胸は痛いほどにドキリと音を立てる。

不思議なもので、あんなに彼に触れてほしい、彼に触れたいと思い、あんな大胆なことまでした彼女なのに、いざ二人が繋がる場面になると急に恥ずかしさがこみ上げてきた。
そして、緊張も一緒に。

彼女の敏感な部分にリヴァイ自身が後ろから当てがわれたのが分かったので、なまえは少し身を硬くした。

「入れるぞ・・・」

ズ・・・と彼が入ってくる感覚に、なまえは鳥肌が立つほど甘い声を漏らした。

「はぁ・・・ああ・・・」

リヴァイはゆっくりと腰を動かしながら、だんだんスピードを速めていく。
そして、彼自身もなまえの中の感覚を味わうように、それを緩めたり、また速めたり。
いつもより少し鈍く感じる感覚の中でも、リヴァイは十二分に彼女から与えられる快楽を味わっていた。

「ふ・・・、・・・んん・・・!――――き、気持ちいい、です・・・」

気持ち良さに耐えられないように、なまえはシャワーブースの壁にすがるように言った。
ちらりと見える彼女の切なげな艶やかな表情に、リヴァイは彼女に出入りするスピードを加速させる。
二人の体がぶつかる音が、バスルームに響いた。

「・・・ほらな、てめぇの性格は最悪だが、俺たちの体の相性は最高だろう?――――――」

彼に意地悪を言われても、なまえは彼から与えられる気持ち良さに、返事もできない。
かわりに、切なげな喘ぎ声をバスルームに響かせた。

「――――すげ・・・もう、」

リヴァイはそう言うと、腰の動きを更に激しくすると、すばやくそれを抜き取り、熱いものを外に吐き出した。






白いまどろみの中で、前髪を上げられ、そこに唇をやさしく落とされる感触。
何て幸せな、甘い痺れを感じさせる夢だろうか。

なまえは思わず微笑むと、朝日が差し込むベッドの上で、ゆっくりと目を開けた。

「・・・・・・・・・」

そこには、確かに人の姿。
しかも、ベッド脇に腰掛けるリヴァイの――――――

「!!!!!???」

驚き飛び起きると、リヴァイは全く動じない様子で起きたか、と言った。

(い、い、い、今の夢―――――――!?!)

「・・・随分子供みたいな顔して笑うんだな」

なまえはパクパクと口を開け閉じした。
リヴァイは彼女が飛び起きたベッドからすたすたと離れると、チェストの上に置いてあったコーヒーカップを手に彼女に再び近付いてきた。

「飲むか?」

「け・・・結構です、朝一番は水を飲むと決めてますので」

さすがてめぇだな、とリヴァイは言うと、自身の口にカップをつけた。
彼はくつろいだ雰囲気で、ルームウェアを着ている。
そこで、ふと自分の体に視線を落とす。

「!!!!!!」

裸でベッドに寝ていたようだ。
まぁ、無理もないだろう。
なまえは布団をかき集めるようにして、自分の体に巻きつけた。
一瞬にして、夕べの情事が蘇る。
なまえは一気に死にたくなった。

「さっさと着替えろ、遅刻するぞ」

リヴァイは昨日なまえが脱いだままの服をベッドに置くと、そのまま寝室から出て行った。
ワンピースで下着を隠しておいてよかった、となまえは思いながらも、混乱したまま頭を抱える。

(しまった・・・またやってしまった・・・!!)

青ざめた顔で、リヴァイの置いていった自分の服を恐る恐る手に取る。

(はああああ・・・・!!私ったら、本当に何と言うことを・・・!!!)

後悔先に立たずというが、あまりにもその代償は大きい。

なまえは動揺したままベッドの中で下着を着け、ワンピースを一度ひっくり返して間違えて着た後に、もう一度、裏表をしっかりと確認し着なおした。

横たわっていたベッドを申し訳程度に整え寝室のドアを恐る恐る開けると、リヴァイは食卓に掛けてコーヒーを飲んでいた。

「で・・・では、リヴァイ兵士長・・・失礼します」

すぐにもひっくり返りそうな声でなまえがそう告げると、リヴァイは上体をしっかりと彼女の方へ反らして言った。

「お前、今度はしっかりヤらせろよ。昨日は中途半端だったから、数に入らねぇ」

「!!!!!!!!!」

なまえは真っ青な顔で言葉を失いしばらく軽蔑の表情でリヴァイを見ていたが、「もう二度とごめんです!」と自分でも今まで聞いたこともないような大きな声で叫び、走って玄関から外へ飛び出していった。

(・・・あいつ、一体どうやって帰るつもりだ)

リヴァイの家と自分の家の位置関係なんて分からないくせに。
彼はぼんやりそう思ったが、まぁいいかと、朝日の差し込むキッチンで、もう一度静かにコーヒーを口にした。


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