兵長と守銭奴/5*R18




リヴァイが最初から“そう”するつもりだったのか、酔って理性が揺らいでいるのだろう彼女のいつもとは違う反応が彼を“そう”させたのかは分からない。

いつもなら必死で堪えようとするはずのなまえの吐息と漏れ出る切なげな声が、自分を求めて頼りなく彼の胸元を掴む彼女の手が、今夜は大して酔っていないはずのリヴァイのたがを一つずつ外して、彼は彼女を求める衝動的な熱のようなものに取り憑かれていくようだった。
奪ったなまえの唇にリヴァイは深いキスを何度も重ねながら、もどかしい様子で上着を脱ぐ。
普通なら考えられないことだけれど、彼女の唇から自分の唇を外すのを嫌ってか、リヴァイの上着はヘッドボードの端に無造作に引っ掛けられた。
やはりリヴァイはなまえから唇を外さぬまま、小さくベッドスプリングの音を立てて彼女を跨ぎベッドに乗る。
元々冷たい彼の手のひらで彼女の頬から耳にやさしく触れながら、片手では自分の首もとのスカーフを解き、真っ白な彼のシャツのボタンに手を掛けた。
冷えた空気にさらされ冷たくなっていたリヴァイの唇も、彼女の唇の熱を奪ってか今はすっかり熱を帯びている。
最初はゆっくりと味わうように重ねられていたキスは、ねっとりと絡み合う情熱的なそれに変わっていた。
体を重ねて互いを強く求め合いキスをする二人は、彼女のきっちりとした人柄そのものにひとつの皺もなく被せられていたベッドカバーに大きな波を作る。
彼女のか細い首に顔を埋めリヴァイがその首筋を貪ると、なまえはリヴァイの背に腕を回し、ますます甘い声を上げて鳴いた。
ひんやりとしている彼女の広い寝室に溶け合う二人の吐息が、互いを求め合う衝動を更に高めていく。
なまえの耳や首筋に舌をなぞらせやがて彼女の体にまさぐるように触れ始めていたリヴァイが彼女の服をするすると脱がせ始めると、彼女の中に何とか残っていたらしい僅かな理性が弱々しく言葉を吐かせた。
そうされることを本当は望んでいないように聞こえる「待ってください」、という彼女の言葉は、リヴァイのなまえの服を脱がせる手を決して止めはしない。
けれど彼女が甘い息を吐きながら途切れ途切れに「シャワーも浴びずにベッドに入るのはイヤなんです」と訴えたので、彼は「珍しく同意見だ」と答えた。
リヴァイはいつもの調子で悪態をついたつもりだったのかもしれないが、上気して色気すら漂わせる彼の表情から繰り出されたその台詞は、とても憎まれ口を叩いたようには感じられない。
互いに服をはだけさせたまま、リヴァイは先程のようになまえを両手で軽々とベッドから持ち上げると、バスルームへ向かった。



勢い良く出る熱いシャワーが頭を濡らし全身にとめどなく流れていくのに構わず、リヴァイは目の前に露になっているなまえの白い胸に吸い付きながら、今日は恥ずかしがることなく上げられる彼女の甘い声をバスルームいっぱいに響かせる。
夢中になって彼女の胸に愛撫をしながらも、濛々と立ち上る蒸気と彼女の自分を求める熱に当てられて、リヴァイは頭がクラクラとする気がした。

「―――はぁ・・・、リヴァイ、兵士長・・・っ、気持ちいい、です・・・」

ためらうことなく発せられる彼女の言葉に、リヴァイは新鮮さを感じて小さく笑った。
なまえは壁に背をもたれながら彼の頭にしがみつくように手を回して、ただ荒い呼吸を繰り返す。深い酔いと、このシャワーのように彼からひたすら浴びせられる官能に何とか耐えて立っているようだった。
体を洗う為にわざわざ行為を中断してここに来たはずなのに、二人はそんなことよりも互いの体を求めることに熱心なように見える。
やがて無抵抗ななまえの下腹部へリヴァイが手を滑らせると、彼女は更に甘く切なげな声を上げた。
お湯に滴っていてもそこは既にぬるぬるとした液体で溢れているのが分かる。
そこは彼に触れられるのを待ちわびていたようにすら思われた。
彼女に頭を抱かれたまま、リヴァイはなまえの胸の先端に舌を立ててツンと立ったそこをくるりとなぞる。
下腹部への刺激と相まって、彼女は気持ちよさに身を震わせた。
以前酔って彼女と体を重ねた時よりも更に、いま彼女はリヴァイから与えられる快楽にただ身を任せているように思える。
無防備に自分を受け入れる彼女に、リヴァイはますます自身を昂らせた。

「おい・・・しっかり立ってろよ、なまえ」

朦朧としているようにすら思えるなまえは覚束ない手でバスタブと洗面台を隔てるガラス板に手をついた。
彼女の片足を持ち上げると、リヴァイは限界まで硬くなっていたそれを彼女のそこへ迷わず挿入する。
ずっ・・・とそれが中へ入ってくると、なまえはそれまでよりも更に喘ぎ、乱れた。
今夜こうして無抵抗に自分に身を任せてくれる彼女を存分に味わいたいと思うのに、絡みつくようにして自分のそれを受け入れる彼女自身の感触に身を震わせたリヴァイは、自分が簡単に果ててしまうような気がした。
彼女の足をバスタブのふちに乗せて腰を掴むと、リヴァイはゆっくりと腰を動かし始める。
二人の体が打ち合う音は、水音と混じって生々しく音を立てて、彼をより興奮させた。
リヴァイは力なく壁につけた頭を動かし大きく喘ぐ彼女の顎をつかむと、その唇に食いつくようなキスをした。片手で彼女の胸を揉みしだきながら、彼女を突き上げるスピードを速める。

「あぁ・・・ふ・・・、んん・・・!」

塞がれる口から漏れる彼女の声は、バスルームに充満している白い蒸気に溶けるように響く。
唇を解放したリヴァイが彼女の顔に張り付いていた濡れ髪をそっと避けてやると、なまえは彼の情欲を掻き立てる濡れた瞳で彼を熱っぽく見つめた。
はぁ、はぁ、と艶かしく呼吸を繰り返すリヴァイは彼女の顔をじっと見つめ、惜しみながらもその腰の動きをゆっくりと変えていく。
動きを完全に止めた時なまえが不安げに眉根を寄せたので、やはりいつもとは別人のように素直な彼女の反応に彼は苦笑した。

「がっかりするな、まだ終わりじゃない」

軽いキスを彼女の額に落とすとリヴァイは自身をずるりと抜き取って周りを見渡し、ボディーソープを探した。



酒に酔って素直なのはいいのだけれど、体も意識もふらふらとしている彼女の体を洗ってやるのは一苦労だった。
濡れた体を拭くのもそこそこにベッドに戻った二人は心置きなくその中に入り、肌触りのいい真っ白なシーツに包まれながら再び互いを求め合う。
なめらかななまえの肌に舌を這わせつつ彼女自身にまた触れてみると、既にそこは先程までのようにしっかりと濡れている。
リヴァイは彼女の首筋からデコルテ、胸、そして腹にゆっくりと唇と舌をすべらせながら、彼女自身を目指していった。
今夜はひたすら彼になされるがままだったなまえも、リヴァイが彼女の足を大きく広げた時初めてそれを拒んでみせた。

「やぁ・・・っ・・・」

朦朧とした頭でもこれから彼が何をしようとしているのかを察知したなまえはふるふると首を振り、身をよじって下腹部を両手で隠す仕草をした。

「何がイヤだって・・・?」

彼女の反応にニヤリと笑い、リヴァイは簡単に彼女の手をどけて体勢を戻す。
リヴァイはその口から赤い舌を出して、恥ずかしがる彼女の顔を眺めながら、初めて目の前にさらけだされたなまえのそこをぺろり、と舐めた。
あぁっ、となまえは悦びの声を上げる。
満足気な表情を浮かべたリヴァイがもう一度ぺろりとそこを舐めてやると、彼女は同じように声を上げた。
彼女は恥ずかしさに耐えられないと体を硬くし顔を両手で覆っているが、もう身をよじったりすることはしない。
もうなまえが抵抗しないだろうことが分かったので、リヴァイは遠慮なく彼女のそこにむしゃぶりつく。割れ目にそって舌をすべらせると、なまえは身悶えて更に大きく喘いだ。
彼から与えられる強くて甘い刺激に、身を硬くしていたなまえの体から力が抜けていく。
リヴァイが彼女のそこに舌を差し挿れると、溢れている愛液が口の中にとろっと入ってきた。
自分の下腹部に彼が顔を埋めているというありえない光景を顔を覆う両手の隙間からうっすらと眺めたなまえの目は、気持ちよさに溢れ出た涙で潤んでいた。
指で触れられるよりももっと気持ちいいその刺激は彼女の羞恥心を麻痺させて、もっとしてほしいという欲求すら起こさせる。

「ひゃ、―――んん・・・っ!」
「・・・ここが、いいのか?」

次第に彼女が感じる場所を捉え始めたリヴァイにそこを刺激され、なまえは思わず腰を浮かせた。
少し舌を離してゆっくりと焦らすようにそこをそろそろと舐めながら、リヴァイは下から手を伸ばし、なまえの胸を鷲掴みにした。
胸の先端に指先で触れつつ彼女自身へ舌での刺激をまた強めると、ますますなまえは切なげに喘ぐ。
息が止まるようなごく短い呼吸を繰り返すと、「もう、」と彼女は涙ながらに言い、彼女の太腿の間にあるリヴァイの頭に弱々しく触れた。
そんな扇情的な顔をして、「もうやめてほしい」とでも言うつもりなのだろうか。リヴァイは構わずそこを舐めて更に彼女を責める。

「イケよ、ほら」

彼女の“イイ”場所に舌をしっかりと当ててより強く上下になぞると、なまえはのけぞり痺れたように小刻みに身を震わせた。
「出ちゃう」、と後ろに反らせた白い喉を声にできないまま小さく動かすと、大嫌いな雷に撃たれたように何度も大きく体をびくつかせ、叫ぶように声を上げる。

「―――あっ、あっ、・・・んっ・・・!!!」

その瞬間、リヴァイが吸い付いていたそこには堰き止められていたものが一気に放出されるように何かが噴出してきたので、彼は一瞬驚いた後、体を痙攣させるなまえを抑えながら、じゅるじゅると音を立ててそれを吸った。
しっかりそれを吸い切った後、リヴァイはすっかりそれで濡れてしまった自分の口周りを手で拭い、体を起こしてなまえを見る。
なまえはまだ体をひくひくとさせながら、両手で顔を覆っていた。

「ご・・・ごめん、なさい・・・」

今起こった出来事に、彼女は恥ずかしくてリヴァイの顔が見られないらしい。
リヴァイはふっと笑い彼女の手をやさしく取ると、濡れたなまえの瞼にキスを落とした。

「可愛く感じるもんだな、お前のことを」

やっぱり彼は、普段通りに悪態をついたつもりだったのかもしれない。
それでも、悪くない、といつもの彼からすると信じられないくらいに柔らかく言うと、リヴァイはどんな顔をしたらいいのか分からないような表情を浮かべていた彼女の唇へとキスをした。
キスを深いものに変えながら、リヴァイはもう一度彼女のそこへ指をすべらせ、触れる。
愛液とはちがうもので濡れたそこはいつものようにぬるぬるとはしていない。
彼女とねっとりとしたキスを続けながらしばらくそこを刺激すると、次第に先程までと同じようにぬるぬるとしたものが溢れてきた。
「挿れるぞ」、と言うと、リヴァイはその瞬間を待ちわびていた自身をそこにあてがい、挿入した。
なまえはそれが自分の奥へと入るのに比例して、体をしならせ甘い声を上げる。
リヴァイは自身に吸い付き絡め取るようにすら感じられるなまえのそこを味わうように、ゆっくりと腰を動かした。
官能に切なげに歪められる彼女の顔をじっと見ながら、彼はその動きを早めていく。
やがて彼は何かを思いついたように、その動きをかなりゆっくりなものに変えた。
さっきバスルームでそうであったように、なまえはまた不安げに眉根を寄せたので、リヴァイは意地悪く口角を上げた。

「―――おい、なまえ。お前はどんな風にオレに突いてほしいんだ?」

彼女のその不安げな顔が、彼の支配欲をそそったらしい。
いやらしい質問をしてニヤリと自分を見下ろす彼の顔に、なまえは切なげに潤んだ瞳を細めた。
リヴァイは焦らすようにゆっくりとした動作でギリギリまで自身を抜いて、またゆっくりと奥までそれを挿れる。
奥までそれを挿れられるその快感に声を上げながらなまえはどうすればいいか分からない風に片手で口を覆うと、しっかりとリヴァイを見つめ、答えた。

「・・・もっと・・・、もっと、激しくしてほしいです―――――」

満足気に笑うとリヴァイは彼女の細い腰を掴み、彼女を突く腰の動きを“彼女の望み通りに”激しくした。
今夜は彼もなまえと同じように憚ることなく艶かしく息を乱し、喘ぐ。

「―――はぁ、あ・・・!」

彼女の揺れる両胸を掴んで更に腰の動きを早めると、彼も程なく絶頂に達した。


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