「おい、そろそろ行くぞ」

エレンがそう言い歩きだしたので、私は恐る恐る足を踏み出した。
今日は雲ひとつない満月で、しばらくは月明かりだけでも歩いていけそうだ。
時間は午前3時きっかり。
空気は澄んで私たち以外何の気配もしない。
予定通り、私たちは歩き出した。









よ る の や な ぎ の そ の し た の










「なぁ、知ってるか?小山沿いに歩いていったところに池あるじゃん。あそこに1本だけ生えてる柳の木の下に、出るんだよ。ゆ・う・れ・い!」

夕食後の食堂、ランタンを顔の下から照らして、おどろおどろしい(風の)笑いを浮かべてコニーは言った。

「ハッ、下らねー。お前そんな話ばっかだな」

ジャンは鼻で笑った。
けれど、食堂に集まる皆は興味津々だ。

「それ、私も聞いたことある」

ミーナが言ったので、コニーはとても得意げな顔をして続けた。

「女の幽霊らしいぜ。恋人に捨てられたとかで、その柳で首吊って自殺したらしいんだよ。だから、カップルが近づいてくると怒って出てきて追いかけてくるってさ!」

元々怖がりってわけではない私だけど、コニーが話すと全然怖い話に聞こえないから不思議だ。
それは彼のキャラクターによるものだろうか。

「そこで、提案なんだけどさ。やろうぜ!き・も・だ・め・し!」

コニーは瞳をキラキラと輝かせている。

「・・・でもさ、それって無断外出ってことだろ・・・教官にバレたら・・・」
「夜中にコッソリやれば、バレないんじゃないか?」

不安がる声に、ライナーが言った。

「面白そうじゃないか。やってみようぜ」

彼の言葉に、聞いていた皆がゴクリと唾を飲んだのが分かった。
やっぱりコニーの言葉より重みがある。(ごめん)


肝試しの全容はこうだ。

くじ引きで男女のペアを作り、順番を決める。
決行は真夜中。
決めた順番の時間ごとに、こっそりと宿舎を抜け出し、ペアで池まで行く。
池の柳にたどり着いたら、証拠としてそこに置いてある紙に二人の名前を書き、柳の枝に結んでくる。
そして、宿舎まで帰ってくる。

私たちはその場で即席のくじを作り、ペアを決めた。
私のペアは、エレンになった。
エレン。エレンなら心配ないね!
ミカサ、ライナーの次くらいに頼もしいもの。
あんなにバカにしていたジャンは教官に見付かったらどうするんだとしばらく騒いでいたのだけど、運良く(まさか工作を?)ミカサとペアになれたらしく、物凄く乗り気になっていた。




「ねぇエレン、もう少しゆっくり歩いてよ」
「何だよ、早く終わらせたいだろこんなこと」

なだらかな山沿いの道には、私とエレンの影しかない。
山といっても小さな山なので、決まり通り池を通ってぐるりと回って寮へ帰っても、たぶん1時間もかからないだろう。
鳥のさえずりも、木のざわめきもほとんど聞こえない。
二人の足音だけが、ザッザッと辺りに響く。
前のペアは、15分前に出発している。
空には明るい月。雲はないが、背の高い木がその光を少し遮っている。
出発時には肝試しよりも教官に見付からないかが怖かった私だけど、何だか少し心がざわつく。
視界の悪い山道ではないものの、夜の森の香りが私を不安にさせた。

エレンは灯りでしっかりと足元を照らしながら、私の2歩くらい先を歩いている。
私は彼の背中について歩いているんだけど、やっぱり少し心細い。

「・・・何、早く終わらせたいってさ・・・。エレン怖いの?」
「バーカ、これから兵士になって巨人と戦うってのに、幽霊なんか怖がってられるかよ」

エレンは少し振り向いて、笑った。
男の子っぽく、ニッと。

「・・・そうだね、エレンってすごいよね」
「すごいって・・・なまえ、おまえだって兵士だろ?巨人と戦う為に兵士に志願したんじゃないのかよ」
「う、うん・・・でも・・・私だけじゃなくて、誰だってエレンほど強い気持ちで志願してる人はいないと思うから」

エレンはそのまま黙っていた。

(怒ったかな)

エレンを褒めたつもりだったんだけどな。
私の軟弱さが気に食わなかっただろうか。
エレンはそういうやつだ。

「・・・なまえは、何で訓練兵に志願したんだよ」

しばらくの沈黙の後、エレンが口を開いた。
やっぱりそこを気にしていたんだ。

「あ・・・大切なものを、守りたいから・・・」
「大切なものって?」
「家族とか・・・友達とか・・・私の生まれた町とか・・・」
「・・・・・・・・・」
「でもね」

私は続けた。
たぶん、エレンはふわふわとした私の無難な答えを見透かしている。

「実際・・・私は巨人を見たことがないから。兵士になって本当に巨人と戦わなきゃいけなくなった時に、初めてその意味が分かると思う」

「・・・ここ、左だったよな」

ちょうどY字路に差し掛かったのでエレンは灯りで行き先を案内する立て札を照らすと、私を誘導するように左の道へ入った。

「お前、何が得意なんだよ」
「・・・お、おしゃべりとかかな」
「バカ、ちげぇよ。訓練兵としてに決まってるだろ!」
「ごごごめん」

あれ、何だか肝試しよりも教官よりもエレンの方が怖くなってきた。
私はさっきからおどおどとエレンの顔色を窺ってばかりだ。

「そ、そうだね・・・立体機動も、対人格闘術も、座学も、他も、取り立てて・・・」
「・・・何かあんだろ?」
「・・・・・・・・・」

黙る私を振り返ったエレンに、私は少し顔を引き攣らせて笑った。
だって私、悲しいけど、本当に全部成績中の中か中の下なんだもの!
全然面白みのない成績なんだもの!

「・・・オレもさ、最初立体機動の適正テストで上手くいかなくて」

あ・・・覚えてる。
めちゃくちゃはりきってる、威勢のいい男の子がいるって思ってた。
すごく目立ってたし。
そしたら、立体機動の適正テスト、全然ダメだったんだよね。
誰もが口だけ野郎のしょんぼりだなと思ったよね。
あの時ばかりは私の方が上だと思ったもの・・・

「ライナーとか、ベルトルトとか、みんなに教えてもらって合格できたんだ」
「でも、あの時はベルトの金具が破損してただけだったんでしょ?」
「そうだけどよ・・・上手くいかなくても諦めないで努力すれば、絶望してたようなことだって何とかなるってあの時思えたんだ」
「・・・・・・・・・」
「だからさ、お前も兵士になりたいんなら頑張れよ!オレもあれがあったからこそ、今一生懸命努力して、成績だってこうやって」

うん、と私は言った。
エレンは本当にすごくカッコいい。
何でそんなにいつでも強い気持ちでいられるんだろう。
強い意思を持った彼の力強い笑顔は、いつだってキラキラと輝いてて。

「私はさ、エレンみたいにはなれないと思うけど・・・でも、頑張りたいなって思う。・・・心だけでも、少しでもエレンみたいに強くなりたいって思う」

だろ?頑張ろうぜ!とエレンは笑った。
今夜の月なんかより、エレンの方がよっぽどまぶしい。
暑苦しいものが苦手な私だけど、熱血の死に急ぎ野郎の癖に、エレンと話すのは何故かちっとも嫌じゃないの。


気が付くと目の前の視界は開けて、暗闇の中に、まるで黒い鏡のような池が広がっていた。
ほとりには細くて白い幹の木が何本か、間を開けて植わっている。
池の向こう側には、裾野の広い黒い山が悠然と横たわり、その背景のどこまでも広がる空にはやはり、丸い月。
このまま見ていたら吸い込まれてしまいそうだ。
とても幻想的な風景だった。
息を飲み、エレンと二人、その風景をしばらく眺めていた。

「―――――あ、柳があるよ、エレン」

私は池の右手に、一本だけある柳を見つけた。
分かってる、とエレンは言うと、やはり私より2歩くらい前を歩いていった。

大きな柳だ。
何でここに1本だけ植えられているのだろう。
さわさわと、その枝が揺れている。
真っ暗な水面にうつるその姿は、彼の生きてきた年月をうつしているかのような、近寄りがたい、静かな迫力があった。
やっぱりこの柳で正解のようだ。
枝には先に来たペアたちの紙が結び付けられている。
根元には、紙とペンが置いてあった。

「幽霊はいないみたいだな」

エレンは柳の幹に触りながら、その周りを5周くらいした。
彼は本当に怖い物知らずだと思った。


“エレン なまえ”


二人でそれぞれ名前を書くと、エレンが柳の枝にそれを結んでくれた。



「ほらな、幽霊なんか出なかったろ」

帰り道は、そのまま山沿いをぐるりと回って宿舎へ戻るルートだ。
歩き出すと、エレンはなぜか得意げに言った。

「そーだね、出なくて良かった」
「何だよ、なまえは信じてたのか?コニーの話」
「え、だって、巨人がいるんだから幽霊がいたっておかしくないでしょ?」

私が言うと、エレンは吹き出した。

「そうだよな、確かに」

彼があんまり屈託なく笑うものだから、私は何だかとても嬉しくなった。

ふと視線を横にやると、道から中に少し入ったところに、細い柳の木があった。
さっきの柳よりも小さくて、少し頼りなさげだ。
何となく目が離せなくて、私はエレンの後について歩きながら、その柳を見つめる。

(・・・あれ・・・)

何だかその柳がぼんやりと青白く光っているように感じて、少し胸が騒ぐ。
よく見ると、その柳の前には小さなため池のようなものが見える。
木陰に隠れてよく見えないが、池にうつる柳は、光っているようには見えない。

どうして、と思った瞬間、全身に冷や汗が流れ、全ての感覚が遠くなり、呼吸と鼓動が全身を包んでいるかのように、私の体は硬直した。

(・・・人が―――――――)

見える。
確かに見える。
柳の下にぼんやりと、人らしき姿が。

「エレン」、と声を出そうとしたのだけど、声を出せない。

「・・・なまえ?どうしたんだよ」

エレンの声が、遠くから聞こえる。

「・・・・・・」

声が出せない。
私は目を柳にやったまま、棒立ちになっていた。

「おい、なまえ―――――――」

その時、突然足元からガサッと音がして、黒い小さな物体が私とエレンの間を一瞬で通り過ぎた。

「「うわあああああああああ!!!!!」」

二人で大きな悲鳴を上げた。

(あ、あ、こ、声、出た・・・)

今のは、ウサギかネズミだろうか。
驚きの余りしりもちをついた私は、妙に安心していた。
硬直していた体が動いたし、出せなかった声が出たから。

「お・・・おい驚かすなよ」
「な、何言ってんの、エレン。エレンだって驚いてたじゃない」
「オ、オレはな、なまえの声に驚いたんだよ!」

焦るエレンに「よく言うよ」と、私は、起き上がろうとしたけど――――――

「・・・・・・?」
「?どうしたんだよ」

あ、だめだ。
今のはさっきほど怖くはなかったんだけど(めちゃくちゃびっくりしたんだけど)・・・

「ご、ごめん・・・腰抜けたみたい・・・」

エレンは緊張が少し解けたように、プッと吹き出した。

「何してんだよ、仕方ねぇなあ」

やさしく微笑むと、エレンは私に手を差し出した。

「・・・・・・・・・」
「ほら」

エレンの笑顔はずるい。
何だか、頼もしくて、男の子っぽくて、かわいくて、何だか思わず―――――
エレンに引き起こされ、私は服に着いた土や葉っぱを手で叩いて振り払った。
ああ・・・結構汚れちゃったな・・・。

「さあ、行くぞ」

エレンがそう言ったので、私はまた彼の背中について歩き出した。
歩きだして、もう一度、恐る恐る柳を見る。

・・・やっぱり、柳の下に、人がいる。
白いワンピースを着た女の人だ。
年は・・・20代前半くらいだろうか。
髪が長くて、綺麗そうな――――――

「ね、ねぇエレン、あそこに柳があるの見える?」

私はぐんぐん歩くエレンに、後ろを振り向かせた。

「あ?・・・ああ、ほんとだ。あんなところにも柳があるんだな、ポツンと」
「・・・あの、そこに女の人、いるよね?」

「・・・何言ってんだよ、なまえ。幽霊柳はもう済んだろ。またオレをビビらせようとしてんのかよ・・・?」

私はまた立ち止まった。
だって。
エレンに見えないわけないじゃない。
いま、私のこの目に見えてるのに。
それじゃまるで―――――――

「・・・・・・・・・エレン」

私は柳をもう一度しっかり見た。
女の人は私を見ている。

「エレン!だって、本当に―――――」

「もう行くぞ、なまえ。いい加減にしろよ。次のやつらに抜かされちゃったらカッコ悪いだろ」

エレンは何かに必死な私にお構いなしだ。
だって、ともう一度ささやかな抵抗をしようとエレンを振り返ると、エレンは私に手を差し出していた。

「あ・・・」
「ほら、行くぞ」

私は差し出された手の意味を考えて戸惑い、一瞬その手を見つめ、エレンの顔をもう一度見た後、恐る恐るその手を握った。

(・・・手、繋ぐから出せよってことだよね・・・?)

エレンは私の手をぎゅっと強く握り返すと前を見て歩き出した。
あったかくて、力強い手。
ドキドキしている私の心臓を、ある意味で安心させて、別の意味では余計にドキドキさせる。

エレンはずるい。
そんな真面目な顔で、そんな瞳で手を差し出されたら、その手を握るしかないって思ってしまう――――――


私はエレンに手を引かれたまま、もう一度柳の下の女の人を振り返った。
すると、女の人はまだ私を見ている。
エレンは足元がまごつく私に構わず、どんどん前に進んでいく。

(・・・・・・!)

どきんと心臓が大きく脈うって、それと呼応するように、私の目は自分でも驚くほど、大きく見開かれた。
その時確かに、女の人と目が合ったと思うんだ。
一瞬の間の後、すうっと、彼女は木々の闇に消えた。



それから宿舎に向かう間、エレンと私はあまり話をしなかった。
ただ、彼はずっと手を繋いでいてくれた。

「エレン、怒ってる?」

宿舎の手前まで来たとき、私は恐る恐る尋ねた。

「何でオレが怒るんだよ」

エレンはきょとんとしていた。

はは、そうだね。
エレンは陰険に怒ったりするタイプじゃないから。

「ずっと黙ってたから、帰り道。怖がらせてごめんね」
「バ・・・バカ!オレがいつ怖がったんだよ!」
「え?怖がってたじゃん、帰りの柳の――――」
「おい、ほんとやめろよ!オレはお前の声に驚いただけなんだからな!」

彼がムキになるので、私は余計におかしかった。

「でも、エレンのおかげでちゃんと帰ってこれたのかも」

ペアがコニーだったら、二人叫んだあの時に私のこと置いて帰っちゃったりしたのかな?エレンだから柳に引き寄せられる私をちゃんと引っ張って帰ってきてくれたんじゃないのかなって、それが私の素直な気持ちだった。

「・・・まぁ・・・いいけど」

エレンは手を繋いでいても、やっぱり2歩くらい私の前を歩いて、こちらを見ずに、たぶん、少し恥ずかしそうにそう答えた。

宿舎の近くまできて人影が見えたので、エレンは私と繋いでいた手をパッと離した。

「おう、お疲れ」

幹事ともいえる、首謀者の、ライナーとコニーだった。
エレンは私を置いて、さっさとそちらへ歩いていく。
私もそれに続いて、彼ら方へ歩いていった。
コニーは、何だか落ち着かずにソワソワしているようだった。

「出たか?女の幽霊」
「いや、別に・・・お前らは見たのか?」
「・・・エレン、なまえ、ごめん!」

コニーが突然謝ったので、エレンと私は目を丸くした。

「幽霊の出る柳はさ、俺の言ったあの大きな池に生えてる柳じゃなかったんだよ・・・ほら、深池って名前聞いたことあるだろ?」
「深池って名前でコニーのやつは目的地にした池がそこだと勘違いしてたんだが――――実際の深池は、帰り道の脇にある小さな池のことなんだよ」

「・・・・・・・・・え?」

エレンと私は、声を揃えて聞き返した。
そして、恐る恐る目を見合す。

「な・・・何だよお前ら、意味深な顔しやがって」

コニーはピクピクと無理に口角を上げながら言った。
エレンは、口をパクパクさせながら、私を見て、何かを言おうとしている。

「じゃ・・・じゃあ、なまえが帰りに見たあの柳のところにいたっていう女は――――――」

あ、エレン、青ざめてる。
コニーも、ライナーも、顔が引き攣ってる。
・・・たぶん、私も。




「何だよ〜なまえ、幽霊見たんならもっとちゃんと言えよな!オレだって見たかったじゃねーか」

コニー、ライナーと別れて寮の入り口近くまできたときエレンがそう言い出したので、私はとっても呆れた。

「何言ってんのエレン!私が必死で言ってるのにさ、相手にもしてくれなかったんじゃん」

エレンは、そうか〜?と言ったので、私はそうだよ!とはっきり答えた。
ほんとに何言ってるんだか!
私はあの時、あんなに見て見てって言ったじゃない。

「・・・でもさ、なまえって度胸あるよなぁ」
「・・・何で?」
「だって、幽霊見たのにあまり騒がなかったじゃないか」
「・・・そうかな?」
「足元に何か通った時はあんなにビビッてたのにな。ハハッ」

エレンはまたも他人事のように言うので、私はその時はエレンもビビッてたでしょ!と言った。

「・・・だって、あの幽霊・・・あの女の人、そんなに怖くなかったんだもん」
「何でだよ?」
「だって・・・・・・うん、何か、いい人そうだったよ」
「人ぉ?幽霊だろ!」
「あは、そうだね」
「何でいい人とか分かるんだよ」
「それは・・・・・・何となく」

下らねぇ!とエレンはジャンのようにキツイせりふを吐くと、そのまま宿舎の入り口へ向かっていった。


(・・・だってあの人、やさしそうにこっちを見て笑ってたように見えたんだもん・・・)


今日ずっと見つめていたエレンの背中を思い出す。
それから、帰り道につないでくれた手。

あの人は確かにこちらを見て微笑んでいた。
正確に言うと、あの人はエレンと私が手を繋いだのを見て、微笑んでいたのだ。
なぜか、何だかとても、幸せそうに―――――



「エレン」



私は、宿舎に入ろうとするエレンの背中に声を掛けた。

「?何だよ」

「・・・今日はありがとう。エレンのおかげで、楽しかった」

エレンは振り返ると、また少し、小さく笑った。

「・・・ああ。おやすみ」

私はその顔を見て、また少し、ほっとした気持ちになる。



・・・そして、きっと今も柳の下に佇んでいるのであろうあの人のことを思った。



―――――――きっとあの人には気付かれちゃったんだ。
私がエレンのことを、ずっと好きだってことを――――――――





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