01-1






夜空を彩るのは、美しい光を放つ月。


その存在に、誰しも目を奪われる。
それは、世の常。


だから、星 は 見 え な い。
その輝きは、脆く儚く。
月の前では霞んでしまうから。




けれど、あたしは星でいい。
月前の星でいい。


いつも隣に居られるから。
見えなくても、傍に居るから。




…―でも、願わくは。
どうか、この光が届きますように。



そしてどうか―――…







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