トロイメライ

不協和音の連なりが
陰鬱たる朝の迎えで
いつも僕を責め 追い詰める
実体の無い恐怖の種が
無数に裂けて侵してくんだ
不能の頭じゃ何一つもう書けなくなって
別人のような昔の僕は
遠く離れて取り戻せない

途切れた糸の末路の様に
歌も言葉も千切れた切れ端に成り下がる
失敗ばかり僕を支配して
非生産且つ無能な時が
僕の周りを巡って謳う

所詮無価値の連なりと
退屈で満たす机上の空論
いつかの僕とは大違い
実力の無い今の廃人は
過去の栄光に縋りつくんだ
空っぽの頭じゃ何一つ思い出せなくなって
あの日の感覚 衝動すらも
鈍く掠れて取り返せない

錆びれた刃の末路の様に
音も言葉も腐った雑音ノイズに成り下がる
紛い物ばかり僕を埋め合って
清々するほど無駄な時間が
僕を廻っては嘲笑う

今の僕は完全なる不完全で
あの頃に戻る事なんて
きっともう出来ないけれど
それでも良いんだ
あと少し ほんの僅かで構わないから
貴方が残した尊い余韻に浸っていたい

途切れた糸の末路の様に
歌も言葉も千切れた切れ端に成り下がる
失敗作が部屋を満たして
生産性の無い無駄な時が
僕の周りを巡って謳う

錆びれた刃の末路の様に
音も言葉も腐った雑音ノイズに成り下がる
紛い物ばかり僕を埋め尽くして
清々するほど無駄な時間が
僕を廻っては嘲笑うんだ

---

prev | next

- ナノ -